管理図のあり方について話せます
■背景
生産技術が対象とする量産ラインや各加工工程・設備の品質管理において必要となる管理ツールに管理図(Control Charts)があります。
管理図は、品質管理に欠かせない「QC7つ道具」のひとつです。管理図を適切に用いれば、製造工程の安定度を把握し、品質の分析や異常検知などをスムーズに行うことができます。
管理図 (かんりず、 英: control chart )は、生産現場において、 品質 や製造工程 が安定な状況で 管理 されている状態にあるかどうかを判定するために使用するグラフです 。 時間ごとの状態をグラフ上に配置し、従来までの傾向と異なるデータや管理限界線を逸脱したデータの有無から異常の発生を判定することができるものです。
製造業にとって生産した製品の品質を維持・向上することは重要な課題です。ニーズに合ったレベルの品質が保たれた製品でなければ、顧客に納得してもらえず、クレームを招く可能性もあります。目標となる品質レベルと実際に生産された製品の品質レベルに差が生じていないか、生じているならどの程度の差なのかを調査・管理することは、業務改善や収益率アップに欠かせません。この品質管理に役立つツールのひとつが管理図です。
■話せること
管理図には、①計量値の管理図 と、②計数値の管理図 の2種類の管理図があります。
①計量値の管理図
計量値管理図には連続して変化するデータを使用します。代表的には「X-R管理図」「X−s管理図」があります。
「X-R管理図」
X管理図では群間の変動を、R管理図ではバラつきの変動を確認できます。製品の寸法や重量、硬度や純度といった品質・工程を管理する場合に利用される管理図です。
「X−s管理図」
データの最大値・最小値まで使用するX-R管理図ではデータ数が多くなり範囲ないのバラつきがわかりにくくなるというデメリットがあります。X−s管理図ではバラつきをわかりやすくするため、範囲Rではなく標準偏差sを使います。
②計数値の管理図
計数値管理図は離散的なデータである計数値を使った管理図です。主に「P管理図」「Pn管理図」「C管理図」「U管理図」などがありますが、ここでは、よく使用される「P管理図」「Pn管理図」について説明します。
「P管理図」
P管理図は不良品の割合、つまり不適合率Pを用いた管理図で、不良率管理図とも呼ばれます。不良個数Pnを検査個数nで割った不良率Pを使って工程管理する管理図です。製品の良・不良のみで判定し、サンプル数は一定であることがP管理図の条件です。組立不良などを検出する際に使用されます。
「Pn管理図」
Pn管理図は、P管理図と同じく製品の良・不良に分けて管理します。ただし、P管理図と異なり、不良率Pを計算せず試料(検査に使う材料)の不良品個数を基に品質管理を行います。溶接強度不良などを検出する際に使用されます。
以上のような、管理図の活用上の注意ポイント等に関する指導・支援が生産技術コンサルティング対象となります。
このような内容について説明いたします。
■その他
https://www.pec-kumata.com/post/controlcharts
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このエキスパートのトピック
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金属・樹脂部品締結技術について話せます
¥50,000~■背景 製造業の様々な製品(部品)は、構成要素であるいろいろな金属部品や樹脂部品が結合されたり、組み合わせられたりしていますが、製造工程上では一つ一つの組み立て加工を順に行っています。その加工工程では様々な加工方法、加工技術が使われており、製品仕様や製品構成に応じたベストな方法が選択されるべきものです。 今回の内容は、部品同士の締結方法に関する一般的見解、及び、個別にご相談のあった対象部品に対する締結方法の提案内容についての解説となります。 ■話せること 部品同士の締結方法として、下記のような加工方法を基本として解説します。 ①各種圧入加工 ②各種鉸め(巻鉸め、はとめ鉸め、ピール鉸め、あみ目鉸め、平鉸め、割り鉸め、ブラインド鉸め、ローリング鉸め、超音波鉸め、熱鉸め) ③各種ねじ締め加工 ④各種溶接加工(TIG、MIG、MAG、スポット、レーザー、CO2、ガス、ビーム、固相抵抗スポット溶接、リングプロジェクション溶接、シーム溶接) ⑤各種接合加工(摩擦撹拌接合(FSW)、摩擦圧接加工、線形摩擦接合、圧入プロジェクション接合、超音波金属接合、NMB接合、塑性流動接合、拡散接合) ⑥各種はんだ付け加工(手はんだ付け、ビーム半田、レーザー半田、IHはんだ付け、超音波はんだ付け) ⑤各種溶着加工 (熱溶着、超音波溶着) 上記のような締結技術を参考として説明いたします。
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展示会における出展社と来場者のマッチングの方策について話せます
¥50,000~■背景 展示会における出展社のあるべき姿を、解説するとともに、 議題である「展示会における出展社と来場者のマッチングの方策」について、 当生産技術コンサルタントの各種展示会への参加経験を踏まえ説明します。 一般論の説明、及び、個別のご相談に対し、御相談会社様の製品・技術の内容に対応した解説を行います。 ■話せること 展示会においては、マッチングに至るまでの状況も含め、下記のような課題が挙げられます。 ①来場者が素通りする。 ②説明を受けても興味を引かない。 ③来場者のニーズに合っているという認識が薄い。 ④マッチングに至るためのつぎのステップに行かない。 上記の各課題に対する方策として 「①来場者が素通りする。」という課題に対し、・・・ ①来場者が立ち止まり、確認したくなるための方策(キーワードの設定) → 製品・技術の展示として何を売り込みたいのか、その売り込みのキーワードは何なのか明確にすること。 「②説明を受けても興味を引かない。」という課題に対し、・・・ ②キーワードの的確な説明ができること。 → キーワードがあっても、説明の的確性が薄いことが多い。 → 事前にしっかりと説明の手順、論理性のある内容となるよう訓練をしておくこと。 「③来場者のニーズに合っているという認識が薄い。」という課題に対し、・・・ ③来場者の求めているものの答えになっていることの証明 → 必ず、来場者のニーズを確認し、そのニーズとの照合性を説明する。 (すべてのニーズに照合させる必要はなく、合わない部分もしっかりと言及する。) → 説明者の技量に依存される部分ではあるが、しっかりと事前に想定質問に回答できる訓練をしておく。 「④マッチングに至るためのつぎのステップに行かない。」という課題に対し、・・・ ④名刺交換、カタログをもらいたいという状況へ持っていく。 → ③での説明が、頂点に近づいたとき、名刺交換、カタログ提供につなげていくこと。 → 後でゆっくりカタログ確認ができる様、内容のあるカタログの準備が必要。 上記のような各課題に対する方策について説明いたします。
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製造技術の事業承継について話せます
¥50,000~■背景 製造業の経営者にとって 現在、最も必要な素養であると言われているモノづくりに関する知識、経験、及び、将来のあるべき姿の方向性の見極め方等に関し、当生産技術コンサルタントは、的確に支援し、指針がだせる立場であるという状況であり、今回、「事業承継」(製造技術)について、簡単に、解説いたします。 ■話せること もともと、事業承継(Business Succession)には、「親族内承継」、「親族外承継(社内事業承継)」、「M&Aによる承継」などがあり、経営権や会社の資産を後継者に引き継ぐことを意味しますが、いずれにしても、下記の手順(ステップ)での対応が必要になると言われています。 ここで、事業承継における生産技術コンサルタントの役割についても併記し、列挙すると・・・ 【事業承継の7つのステップ】 【生産技術コンサルタントの役割】 ①方針を決定する。 → ①技術分野の方針作成支援 ②後継者を確保する → ②後継者確保支援(技術素養の確認) ③右腕を見出す → ③右腕確保支援(技術素養の確認) ④経営に参画する → ④技術分野での経営参画支援 ⑤方向性を再定義する → ⑤技術の方向性の再定義支援 ⑥承継計画を文書化する → ⑥承継計画の技術関連部分の文書化支援 ⑦従業員を教育する → ⑦従業員の技術教育支援 このように、事業承継のいずれのステップにおいても、製造業におけるものづくりに関わる技術的側面において有効な支援が可能であり、これらについても生産技術コンサルティングの対象としていきたいと考えます。 このような内容について説明いたします。