指示待ち×専門バカにならない若手技術者の人材育成についてお話できます

エキスパート

氏名:開示前


■ 具体的な経験の内容
与えられた課題を、大学・大学院で学んだ知識と経験を活かして解決するのは、技術者としての最低ラインです。これからは、オフィス・工場を飛び出して、自ら社会課題を見出し、それを技術に落とし込み解決するような、自立して自律できる技術者が活躍する時代になります。既存の会社の枠組みをこえて、地域でのフィールドワークや技術コンテストなどの他流試合に挑戦することで、自己成長する術を体験的に学ぶことを実施しました。
■ 実績や成果
新しい試みとして地方新聞に取り上げられたり、技術コンテストで上位入賞できたことで、自己成長を実感できました。
■ そのときの課題、その課題をどう乗り越えたか
本来業務との折り合いをつけるなどは、上位マネージメントを巻き込むことで解決しました。若手技術者が持っている固定観念への対応が思いの外必要でした。一例をあげれば、報連相からの脱却です。
■ 関連する論文やブログ等があればURL
技術コンテストの一例
https://ma2017.we-are-ma.jp/2017/11/hackathon-docomo2017/
■ お役にたてそうと思うご相談分野
事業継続のためにはOJTによる技術伝承は必要ですが、それだけで大丈夫なのかと不安を感じられる方が一歩踏み出すお手伝いができれば幸いです。

■その他
地域: 地方×横浜
役割: 人材育成の企画から実施まで
規模: 数人の技術系社員×5回

プロフィール 詳細を見る


氏名:開示前

 新卒入社から定年まで、富士ゼロックス株式会社で、研究開発に従事しました。最初は、PARC(ゼロックス社パロアルト研究所)とのTFT研究に従事し、これを応用した複写機・プリンターの画像入出力デバイス開発し、試作デバイス工場の立ち上げも担当しました。次に、新規事業を目指して、社内の材料技術から派生した光通信向け光スイッチの開発と販売の社内ベンチャーに技術マネージャとして出向しました。技術開発と並行して、マーケティングと顧客開拓も行い、補佐的に会社経営にも携わりましたが、事業化に至らず会社を解散することになりました。
 本社に戻り、中央研究所の研究マネジメントに就きました。カーボンナノチューブなどの新規材料研究、化学物質合成用ケミカルチップや神経芽細胞培養用バイオチップなどのマイクロ流体デバイス研究、組織を活性化するコミュニケーション研究などを担当しました。自分は、技術的には優秀な若手研究者に敵わないので、彼らの能力を引き出してチームとして成果を上げることに努めました。
 コミュニケーション研究では、データに基づく科学的アプローチの客観性が、企業の組織改革の納得性を高めると考え、会話解析デバイスを開発しました。セキュリティとプライバシを守るために、会話内容は取得せずに発話のタイミングから、組織内のコミュニケーション状態を可視化解析し、解析結果と合わせてコンサルティングを行うサービスとして事業部から企業に提供しました。
 その後、材料・デバイス研究を離れ、AIやビッグデータ解析から、社会科学まで間口を広く構えたコミュニケーション技術研究所に異動しました。集合知研究として、地方自治体の協力を得て、住民と行政のコミュニケーション改革で地域を活性化する活動を担当しました。地方(岩手県遠野市、静岡県松崎町、長野県木曽町など)でフィールドワークを行い、地域課題の多くは、少子高齢化や経済衰退などの社会現象に加えて、人々の関係性にも原因があると分かました。未来志向で自分たちによる地域創りを目指して、住民対話会や企業を交えたハッカソンなど通じて、人々の関係性改善から始めて地域住民の集合知を引き出す活動を行った結果、「みんなで考え出した(集合知)のだから、自分たちが実行できる」という意識変革が起きました。
 これらに並行して、自立した研究者を育てる人材育成や、オンライン(SNS)とオフライン(出社業務)を併用した学生インターンシップなどを企画運営し、SNSログは研究にも活用しました。また、来る人生100年時代は、複属・複職社会となると想定して、定年退職後の新しい働き方を自分ごと捉えて、地方での新しい働き方などの実験を行いました。
 社外活動では、旧通信・放送機構の「高度三次元画像情報の通信技術に関する研究開発」(1992-1995)、東京大学産学連携本部の「アンビエント社会基盤研究会 ビジョンワークンググループ」(2010-2012)や、日本光学会の常任幹事(2011-2012)を務めました。
 以上の経験から、不確実な未来を切り開いてくためには、自然法則による事実と、人の営みによる現実の両面から物事を見て考えて、ときには、自分や社会の固定観念を乗り越えることが必要だと思うようになりました。このときに、情報が自分の力になります。インターネットとAIにより、情報の伝達速度とデータ量が急増しましたが、その情報インパクトを、未だ社会は受け止められていないと感じております。より良いコミュニケーションを実現することで、情報インパクトを受け止めて社会をより良くすることに尽力したいと願っています。


職歴

富士ゼロックス

  • 定年再雇用 2018/8 - 現在
  • マネージャ 2002/1 - 2018/7
  • 研究員 1984/4 - 2000/11

富士ゼロックス ライトウェーブテクノロジーズ株式会社

  • 開発担当兼マネージャ 2000/11 - 2002/1

このエキスパートのトピック

謝礼金額の目安

¥30,000 / 1時間

取引の流れ


似ているトピック