がん領域における創薬戦略と臨床開発への橋渡しについて話せます
■背景
武田薬品、アッヴィ、中外製薬、メルクバイオファーマなど、日米欧のグローバル製薬企業で17年以上にわたりがん領域の創薬・臨床開発に従事してきました。立場としては、リサーチサイエンティスト、クリニカルサイエンティスト、メディカルアフェアーズ部門のサイエンティフィックリード、そして近年は米国バイオ企業の日本法人シニアディレクターとして、日本へのAIマルチオミクス製品導入戦略も統括しました。創薬の初期段階(標的探索やMOA解析、併用療法設計)から、バイオマーカー探索的試験・医師主導研究の支援、メディカル部門による臨床現場へのサイエンス浸透まで一貫した経験を有しており、特にがん免疫、低分子・抗体医薬、細胞周期・低酸素応答・MAPKなどの基礎生物学的経路を専門としています。また、Science誌に2報の論文を掲載したアカデミックバックグラウンドも有し、トランスレーショナルな視点を強みとしています。
■話せること
・がん領域における創薬アイデアの具体化(例:細胞周期、低酸素応答、MAPK経路に基づく新規阻害薬の設計と検証)
・併用療法の戦略設計:既存薬(例:PD-1阻害薬)と新規モダリティ(例:CCR2抗体など)との新しいMOAに基づく併用企画・非臨床実証の実際
・新規標的・バイオマーカー探索:がん免疫抵抗性における腫瘍微小環境(血管新生や免疫細胞浸潤)の層別化と活用事例
・アカデミアから得られた知見をどのように企業内研究に応用・再構成してきたか
・早期研究の成果をどのようにPoCフェーズや臨床現場のニーズに「翻訳」してきたか(例:適切な患者層設定や治療反応予測)
・創薬と臨床の橋渡しを実現するための社内外連携(研究・開発・メディカルの部門横断、国内KOL・米国本社との連携)
・トランスレーショナルな立場で社内の意思決定を動かすために必要な資料整理、科学的根拠の構造化、戦略的なアウトプットの作り方
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職歴
社名非公開
- Japanese Language Instructor 2024/11 - 現在
社名非公開
- English and Japanese Language Instructor 2024/10 - 現在
Medical Consultant YUTAKA
- CEO 2022/5 - 現在
Caris Life Sciences
- Senior Director 2022/4 - 2022/5
メルクバイオファーマ株式会社
- Head of Oncology Medical Affairs 2021/10 - 2022/3
中外製薬株式会社
- Senior Manager 2017/11 - 2021/10
アッヴィ合同会社
- Medical Scientific Liaison 2016/8 - 2017/10
武田薬品工業株式会社
- Principal Scientist 2015/9 - 2016/8
Howard Hughes Medical Institute
- Research Associate 2000/2 - 2005/6
このエキスパートのトピック
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がん免疫・バイオマーカー探索について話せます
¥80,000~■背景 中外製薬にて、がん免疫療法(主に抗PD-L1抗体)に対するバイオマーカー探索および評価系の構築に従事しました。特に治療非応答患者の特徴把握を目的に、がん微小環境(TME: Tumor Microenvironment)における血管新生や免疫細胞浸潤のパターンに着目し、反応性の層別化を進めました。これにより、治療耐性の予測や新たな治療戦略の設計に資するデータの取得を目指しました。業務は、探索研究の立案、臨床検体の解析、社内外データの統合的評価を通じて進められ、国内外のKOLや社内開発・薬事・病理部門との連携により、将来的なCDx開発の可能性も検討されました。中外製薬がグローバル展開する免疫療法パイプラインの一部として、基礎研究と臨床開発の橋渡しとなるポジションで、免疫抑制性TMEの理解と患者層選定の基盤作りに貢献しました ■話せること がん免疫療法におけるバイオマーカーの探索から評価、応用可能性までの一連のプロセスにおいて、研究・開発の双方に立脚した支援が可能です。特に、血管新生や免疫細胞の空間的配置を手がかりにTMEを層別化し、非応答患者の背景を浮き彫りにするアプローチ、ならびにそれに基づく患者層別化戦略の設計には深く関与してきました。また、社内外の専門家との対話や、他社開発品との比較検討、実運用を見据えた評価系の選定など、研究成果を臨床実装に近づけるための「橋渡し的な視点」も共有できます。社内体制に即した導入戦略の調整、学術根拠に基づいたバリデーション設計、KOLディスカッションの整理など、初期の仮説設計から開発フェーズでの戦略提案まで対応可能です。特定のがん種に限らず、免疫チェックポイント阻害剤に関わる治療戦略全体への貢献、また他の免疫療法・併用療法への展開可能性についてもご相談に応じられます。
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AI×マルチオミクスによるバイオマーカー探索について話せます
¥80,000~■背景 2022年、米Caris Life Sciencesにて、Senior Directorとして日本におけるAIマルチオミクス解析サービスの導入を統括。SCRUM-Japan MONSTAR-SCREEN-2の参加施設(国立がん研究センター東病院など)を対象に、消化器がん・希少がんの分子プロファイリング事業の国内展開を推進した。Carisが提供する包括的遺伝子解析・蛋白発現解析データを用いて、レジメン最適化・治験候補選定の支援を行うもので、がん種横断型のパネルを用いたマルチセンター共同研究体制が求められた。プロジェクト全体はPMDA対応準備段階で、エビデンス収集、KOL連携、施設教育、資料作成を含む多面的なフェーズを担当。 ■話せること ・AI×マルチオミクスを臨床現場に導入する際の技術的・制度的障壁 ・分子プロファイリングレポートを用いたKOLとの合意形成プロセス ・腫瘍ボードでのCarisレポートの位置づけと教育的活用 ・PMDA・臨床試験計画届出などに向けた資料整備の勘所 ・国立がんセンターを含む日本のトップ施設における導入交渉の進め方 ・米本社との情報格差を乗り越えるための実務的工夫 ・解析後のレジメン提案に関する医師からのフィードバックとその反映 ・探索結果を活用した試験立案、治験連携、観察研究設計との接続可能性 ・「臨床で使えるがんゲノム情報」と「論文的エビデンス」のバランス ・腫瘍内科・分子病理・臨床検査部門の連携構築のポイント