IoTの品質管理活用について話せます
■背景
インダストリーIoTにおいて、IoTの品質管理活用、特に加工品(製品、部品)の品質管理への適用という形で整理します。
本来インダストリーIoTについては、様々な分野で活用可能な技術であり、いずれはスマート工場や最適化、自律化を目指すものですが、今回は、設備保全活用が主流となっている現状ではあまり注目されていないと思われる加工品(製品、部品)に対する「IoTの品質管理活用」について、今後、その対象として想定される内容についてまとめてみると下記のようになります。
■話せること
①加工条件管理
工程設計をする上で、加工品の品質保証をするために、加工条件を管理することは重要である、例えば、圧入工程では加圧力、加圧スピード、加圧保持時間、加圧ストローク等があげられるが、これらの条件項目は、従来、抜き取り管理が主であり、仮に全数管理されていても、加工品との1対1のデータ管理はされていないのが通常である。これに対し、1対1のデータ記録が可能とすれば、条件管理面での品質保証は格段に向上することになる。
②出来映え管理
①と同様、工程設計をする上では、加工品の品質保証をするために、出来映え管理することもまた重要であるが、上記のようなIoT化が実施されれば、例えば、圧入工程では、圧入寸法、圧入強度(圧入力;加圧力カーブの代表点を記録)等の方法で、1対1の出来映えデータ記録が可能となり、出来映え管理面での品質保証についても格段に向上する。
③管理図支援
加工品品質の安定化を行うためのツールとして、管理図を用いた品質管理が行われているが、IoT化による出来映え品質のデータ収集・記録が可能になれば、工程の安定化保証や、加工条件データと合わた検証により精度の高い傾向管理が可能となる。
④治工具、刃具等の寿命予測
③の管理図支援により、加工工程で使用される治工具、刃具等の消耗品の寿命予測精度も格段に向上し、品質面のみでなく、個別の寿命確認が可能となり、コストダウンにもつながることとなる。
⑤トレーサビリティ対応
品質管理面で大きなメリットが予想されるのは、トレーサビリティ対応である。社内、納入先、市場等での製品・部品のトラブル発生時、その素性を明らかにし、そのトラブルの波及内容を予測することが重要であるが、IoT化により瞬時に素性データのトレース対応が可能となる。
上記のような内容を基本とし、個別課題に対しインタビュー対応いたします。
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ロボットハンドのあり方について話せます
¥50,000~■背景 様々なロボットハンドにとって共通となるロボットハンドのあり方(The robot hand)についてご紹介します。 もともと、ロボットハンドは製造や物流の現場で人間の手の代わりとなるロボット部品です。エンドエフェクタまたはグリッパーとも呼ばれています。産業用ロボットの一種で、ロボットアームの先端に取り付けられ、人間の手のような動きをします。 ロボットハンドはつかむ、回すなどのハンドリング操作を得意とし、プログラムで制御されています。 以下に、A.ロボットハンドの仕事 → B.ロボットハンドの必要要件 という流れで説明します。 ■話せること A.ロボットハンドの仕事 ①対象部品を的確につかむ。 ②対象部品を的確に処理する。(加工、検査等の工程) ③対象部品を的確に次工程に送る。 ①②③に対応する為には、・・・ a.ハンドの接触部は対象部品にあった素材が必要(硬度、耐摩耗性、耐薬品性、精度等) b.つかんだ対象部品の位置精度については処理工程、前後工程で精度よく対応できること。 以上が基本であると、思います。 これらのことを基本に考えると、対象部品の性状、要求品質、必要精度に応じ、様々な対応方法が想定されます。 ex. 対象品;食品等不定形部品、軟弱部品、ガラス等の割れ物、金属加工品、樹脂加工品・・ 上記のことをベースに考えると、ロボットハンドのあり方としての基本的な必要要件は、人が自分の手でものを扱う場合と同様であると考えられ、下記のようになると思われます。 B.ロボットハンドの必要要件 ・人が対象部品を扱うときに最も神経を集中させるところはどこかに焦点を絞って考えることが重要である。 例えば、 ①対象部品をつかむとき、対象部品のつかむ部分に神経を集中させる、つまり、つかむ部位の位置精度を認識させるしくみとすること。 ②対象部品を処理するとき、対象部品の処理する部分に神経を集中させる、つまり、処理する部位の位置精度を認識させるしくみとすること。 ③対象部品を次工程に送るとき、対象部品の次工程におさまるべき部分に神経を集中させる、つまり、おさまるべき部位の位置精度を認識させるしくみとすること。 等となります。 上記のような内容を基本として、個別の課題について、インタビュー対応していきたいと思います。
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オフラインティーチングについて話せます
¥50,000~■背景 オフラインティーチング(offline teaching)は、産業用ロボットの動作をオフラインでプログラムする方法です。これにより、実際のロボットを使わずにコンピュータ上で動作をシミュレーションし、プログラムを作成することができます。 ■話せること オフラインティーチングには、以下のような種類があります。 ●種類 ・テキスト型: テキストエディタを使って直接プログラムを記述します。 ・自動型: CADデータから自動的にプログラムを生成します。 ・エミュレータ型: ロボットの動作を※エミュレートするソフトウェアを使用します。 ・シミュレータ型: 3Dシミュレーションを使って動作を確認しながらプログラムを作成します。 オフラインティーチングには下記のメリットがあります。 ●メリット ・現場作業の時間短縮: オフラインでプログラムを作成するため、現場での作業時間を大幅に短縮できます。 ・問題点の事前発見: ロボットを実際に動かす前にプログラムの問題点を発見できます。 ・ロボットの損傷リスク軽減: オフラインでのプログラム作成により、誤操作によるロボットの損傷リスクを減らせます。 ・エンジニア育成コストの削減: 専門的なトレーニングを受けなくても、基本的なプログラミング知識があれば対応可能です。 一方、オフラインティーチングには下記のデメリットがあります。 ●デメリット ・実機との微調整が必要:3D CADデータを基にプログラムを作成するため、ソフト上で完成したプログラムも実機に合わせて微調整が必要です。 ・技能習得の必要性:3D CAD設計ソフトの取り扱い技能を習得する必要があります。 ・現場での調整:プログラム上では完璧に見えても、実際に生産ラインに組み入れた際に微調整が必要になることがあります。 ・リアルタイムのフィードバックがない:オフラインでのティーチングでは、リアルタイムのフィードバックが得られないため、現場での調整が必要になることがあります。 これらのデメリットを考慮しつつ、オフラインティーチングのメリットとバランスを取ることが重要です。 上記の内容を基本として個別の課題に対しインタビュー対応します。
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ソフトロボットについて話せます
¥50,000~■背景 ソフトロボット(Soft Robot)を対象とする技術分野は、いわゆる「ソフトロボティクス」と言われており、やわらかい材料を使っていたり、しなやかな動きができたりするソフトロボットの技術を意味します。これには、人が持たない性質の補完を主に追究してきた従来のロボティクスとは異なる設計思想がみられます。たとえば、自然界の生物や人体の構造などから着想を得たり、それらの動きを模したりして設計されたソフトロボットも多く存在します。 ソフトロボットにはさまざまな種類がありますが、やわらかくしなやかな動きが可能であると同時に、特有の「曖昧さ」を強みとするロボットともいわれています。この曖昧さこそ、従来のロボティクスとは大きく異なる要素で、不定形なワークのピッキングや臨機応変な動き、狭く複雑かつ一定ではない形状の空間での作業などを可能とします。 当生産技術コンサルタントとしては、主に製造業でのソフトロボットの活用をターゲットとしているため、ロボットのピッキング対象を柔らかいもの(もしくは壊れやすいもの)、不定形なものという位置づけでこのソフトロボットについて支援したいと考えております。 ■話せること これらの背景から、当面は前提条件として、ソフトロボットの対象部位はロボットハンド(爪を含む)についての考察となります。 まずは、その必要要件について、列挙すると ①ロボットハンド素材としての必要要件 ・対象製品を傷つけない柔らかい素材であること。 ・対象製品をつかんで落とさない滑りにくい素材(又は形状)であること。 ・食品関連等の製品が想定されるため、衛生面で問題のない素材であること。 ・同様に自己汚染、自己発塵しない素材であること。 ・同様に繰り返し清掃、洗浄に耐えられる素材であること。 ②不定形製品のピッキングに対する必要要件 ・ピッキングミスを起こさない制御システムを保有すること。 例えば、AI画像認識、バランス補正可能な触覚センサー付き 等 現在、すでに人工筋肉によるソフトロボットハンドや、ウレタン素材、エラストマー系素材、シリコン素材などのソフトロボットハンドを展示会などでよく見かけますが、どれも様々な分野への展開が期待されており、目の離せない技術分野であることは確かです。 上記のような内容を基本として、個別の課題について、支援対応していきたいと思います。