設備保全仕様作成方法について話せます
■背景
製造業での活動の中で、生産技術が配慮すべき業務として、設備保全対策があります。
設備保全に対して、ここでは、生産技術が設備を手配する上で設備仕様に載せるべき、基本的な内容として、つまり、設備保全仕様(maintenance Specifications)についてのコメントとなります。
QMSが整備されている会社においては、設備保全仕様基準という形のものがあり、特に問題はないと思いますが、未整備な状況の場合を想定し、設備仕様作成時、設備保全に配慮すべき内容について述べます。
■話せること
言うまでもなく、設備保全は、工場で稼働しているさまざまな工場設備の定期的な点検や修理を行う業務です。下記3つの保全内容(予防保全、事後保全、予知保全)に備えた設備仕様が記載されていることが理想となります。
1.予防保全: 保全計画を立てて工場の設備や機械が壊れないように、点検や修理、部品の交換などを行う必要があり、定期的な点検により、工場設備の故障を未然に防ぎ、安定稼働させることが目的となります。
→ この予防保全に対しては、一つは日常点検を実施すべき項目を明確にすること。さらに定期的に交換すべき(消耗性)部品をリストアップしておくこと等がこれに当たります。
2.事後保全: 工場設備に機能低下、不具合、故障などのトラブルが起きてから対応する設備保全です。特に完全停止となると一刻を争う緊急性が高くなります。
→ この事後保全に対しては、トラブル対応時のマニュアル整備、緊急保全作業のしやすさ、保全スペース、作業スペースの確保等に関する内容となります。
3.予知保全: 定期点検を行う予防保全に対し、工場設備の機械などの状態を監視して機能低下、故障や不具合の兆候が出たら行う保全業務です。先進的なITテクノロジーを活用することにより実現できる内容です。
→ この予知保全に対しては、仕様作成会社側、設備メーカ側等の過去の故障経歴、蓄積データから設備故障の予兆を感知する方法、そのセンシング部分等のあり方を明確にし、対象設備の設備故障予知を可能とする内容(仕様)となります。
これらの設備保全仕様作成の目的は、工場設備の機械の故障などのトラブルを減らし、安全性を確保し、生産活動を維持し、無駄なコストを削減することにあります。
設備保全仕様作成においては、上記のような内容を、その対象設備に合わせ、より具体的な表現で仕様検討し、記載することが必要となります。
■その他
https://www.pec-kumata.com/post/maintenancespecifications
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職歴
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金属・樹脂部品締結技術について話せます
¥50,000~■背景 製造業の様々な製品(部品)は、構成要素であるいろいろな金属部品や樹脂部品が結合されたり、組み合わせられたりしていますが、製造工程上では一つ一つの組み立て加工を順に行っています。その加工工程では様々な加工方法、加工技術が使われており、製品仕様や製品構成に応じたベストな方法が選択されるべきものです。 今回の内容は、部品同士の締結方法に関する一般的見解、及び、個別にご相談のあった対象部品に対する締結方法の提案内容についての解説となります。 ■話せること 部品同士の締結方法として、下記のような加工方法を基本として解説します。 ①各種圧入加工 ②各種鉸め(巻鉸め、はとめ鉸め、ピール鉸め、あみ目鉸め、平鉸め、割り鉸め、ブラインド鉸め、ローリング鉸め、超音波鉸め、熱鉸め) ③各種ねじ締め加工 ④各種溶接加工(TIG、MIG、MAG、スポット、レーザー、CO2、ガス、ビーム、固相抵抗スポット溶接、リングプロジェクション溶接、シーム溶接) ⑤各種接合加工(摩擦撹拌接合(FSW)、摩擦圧接加工、線形摩擦接合、圧入プロジェクション接合、超音波金属接合、NMB接合、塑性流動接合、拡散接合) ⑥各種はんだ付け加工(手はんだ付け、ビーム半田、レーザー半田、IHはんだ付け、超音波はんだ付け) ⑤各種溶着加工 (熱溶着、超音波溶着) 上記のような締結技術を参考として説明いたします。
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¥50,000~■背景 製造業の経営者にとって 現在、最も必要な素養であると言われているモノづくりに関する知識、経験、及び、将来のあるべき姿の方向性の見極め方等に関し、当生産技術コンサルタントは、的確に支援し、指針がだせる立場であるという状況であり、今回、「事業承継」(製造技術)について、簡単に、解説いたします。 ■話せること もともと、事業承継(Business Succession)には、「親族内承継」、「親族外承継(社内事業承継)」、「M&Aによる承継」などがあり、経営権や会社の資産を後継者に引き継ぐことを意味しますが、いずれにしても、下記の手順(ステップ)での対応が必要になると言われています。 ここで、事業承継における生産技術コンサルタントの役割についても併記し、列挙すると・・・ 【事業承継の7つのステップ】 【生産技術コンサルタントの役割】 ①方針を決定する。 → ①技術分野の方針作成支援 ②後継者を確保する → ②後継者確保支援(技術素養の確認) ③右腕を見出す → ③右腕確保支援(技術素養の確認) ④経営に参画する → ④技術分野での経営参画支援 ⑤方向性を再定義する → ⑤技術の方向性の再定義支援 ⑥承継計画を文書化する → ⑥承継計画の技術関連部分の文書化支援 ⑦従業員を教育する → ⑦従業員の技術教育支援 このように、事業承継のいずれのステップにおいても、製造業におけるものづくりに関わる技術的側面において有効な支援が可能であり、これらについても生産技術コンサルティングの対象としていきたいと考えます。 このような内容について説明いたします。