「できない」と言われて得た教訓について話せます

エキスパート

氏名:開示前


■背景
研究所で光磁気ディスクの開発を進めていた。光磁気ディスクは、透明基板(ガラスやプラスチック)上に何層かの薄膜を積層して構成される。積層する薄膜の種類や膜厚を変えると、ディスクの特性が大きく変わる。ある時、薄膜の種類を固定して膜厚を変化させて、ディスク特性を検討することになった。

■話せること
「タリステップ」という装置を用いて、薄膜の膜厚を測定したときのエピソード。
タリステップとは、昔のLPレコード針のような針を用いて、膜厚を測定する装置。あるとき、この装置で膜厚を測定しようとすると、「針が壊れているため測定不可」との掲示があり、困った。
先輩研究者に相談したところ、実はその針の先端は「都合よく」割れているので使えるという。半信半疑で測定したところ、問題なく膜厚が測定できた!
しかも、薄膜表面の凹凸まで測定できるほどの高感度で!
(このあたり、図面を用いて説明すれば、容易に理解してもらえると思います。)

この経験で、教訓を得た。
「事実と真実は異なる」
針先が破損していたことは事実。しかし、だからと言って測定できないことはなく、むしろ高感度で測定できた(真実)。
「言葉をうのみにするな」
測定不可との言葉を額面通り信じていれば、開発は滞っていた。言葉を疑え、自身の目で手で見極めよ。

■その他
名古屋大学大学院工学研究科の院生を対象に、企業研究者としての活動を紹介する中で、このエピソードを話した。研究事例というよりは人生訓的な意味合いで語ったが、院生からは「なるほど」との反応が得られた。

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氏名:開示前


職歴

職歴:開示前

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