理念が“言葉で終わらない”仕組みづくりについて話せます
■背景
私は製造業から中小企業診断士として独立後、経営改善や組織づくりに関わる中で、多くの企業が「理念を作ったが浸透しない」という共通課題を抱えていることに気づきました。
経営理念は、つくるところまでは比較的容易です。しかし、現場で生きる言葉にするには、単なるスローガンとして掲げるだけでは不十分です。特に中小企業や組織変革期においては、理念が従業員に“自分ごと”として受け止められ、行動に結びついて初めて意味を持ちます。
私はこれまで、経営者とともに理念を再構築し、それを現場レベルまで浸透させていくための対話の設計、評価制度や会議体との連動、日常行動への落とし込みなど、段階的に支援してきました。
その中で見えてきたのは、「理念浸透とは“伝えること”ではなく“ともに育てていくこと”」という視点です。
■話せること
理念浸透の支援で最初に行うのは、「言葉として掲げている理念が、どれだけ現場に届いているか」を確認することです。
多くの場合、「朝礼で読んでいる」「ポスターに貼っている」「冊子に載せている」といった“伝達”はなされていても、“共感”や“行動の選択基準”になっているかというと疑問が残ります。
私が実施しているのは、「理念との距離感を可視化するワーク」です。たとえば以下のような質問を使います:
「この理念、どういう意味だと思いますか?」
「自分の仕事と、どこでつながっていますか?」
「最近、この理念っぽい行動をした・見たのはいつですか?」
このような問いをベースに、現場メンバー同士で対話してもらうと、理念の解釈にズレがあること、そもそも理念を“自分の言葉”で話したことがない人が多いことに気づきます。
そこから「わたしたちなりの言葉で言い換える」プロセスを設けることで、“経営者の言葉”だったものが、“チームの言葉”へと変わっていきます。
次に行うのは、「理念を日常の行動に落とし込む」ステップです。
ここでは、理念を支える3〜5つの行動指針を明確にします。
たとえば「お客様第一主義」という理念に対しては、「お客様の名前で呼ぶ」「困っている声に耳を傾ける」「最後まで責任を持って対応する」といった、具体的な行動のレベルで共有します。
さらに、評価制度や1on1、朝礼のコメント、社内表彰などに理念の視点を組み込み、組織の中で“何が良い行動か”を理念ベースで見つめ直す文化をつくります。
理念が評価と連動し、「それっぽい行動」が認識されるようになると、社員自身も少しずつ自発的に“理念に沿った判断”をするようになっていきます。
また、重要なのは理念を“育てていく”という考え方です。
理念は一度決めたら終わりではなく、組織が変われば、価値観も現場の受け止め方も変わります。
私は、定期的に「理念を棚卸しする対話の場」をつくり、「今、この言葉はどう感じる?」「新しいエピソードから見直すならどうなる?」といった会話を通じて、理念をメンテナンスし、成長に合わせて呼吸させるような支援も行っています。
このトピックでは、以下のようなご相談に対応できます:
・理念が現場に伝わらない理由と打開策
・理念を日常行動につなげるステップ
・評価・面談・会議と理念をつなげる方法
・理念を一緒に育てていく文化のつくり方
・そもそも理念をどう設計すれば“使える”か
組織の中で「理念が絵に描いた餅になっている」と感じている方、
経営者と現場の価値観を一致させたいと考えている方に向けて、具体的な設計・対話手法・事例をもとにお話しできます。
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職歴
職歴:開示前
このエキスパートのトピック
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伝わるプレゼンに必要なたった3つのことについて話せます
¥50,000~■背景 私はこれまで、企業研修・地域セミナー・学校教育など多様な場で講師として登壇してきましたが、そのたびに「伝えることの難しさ」と「伝わったときの力強さ」の両方を実感してきました。 一方で、多くの人が「話すことが苦手」「人前に立つと頭が真っ白になる」「スライドの作り方がわからない」といった悩みを抱え、プレゼンに対して苦手意識を持っていることも感じています。 特に感じているのは、「良い内容なのに、伝え方で損をしている人が多い」ということです。 一生懸命つくった資料なのに、情報が詰まりすぎて聞き手に届かない。話している本人は熱量があるのに、動きや声の使い方で緊張感が伝わってしまう――これはとてももったいないことだと感じます。 私自身も、技術職時代に展示会でプレゼンを行っていた頃は、“伝わっていないのに評価されない”という苦い経験がありました。その後、姿勢や視線、呼吸、スライドの構成といったプレゼンの要素を一つひとつ見直し、社内外のプレゼン評価を高めることができました。 今では、プレゼンに苦手意識のある方や「説得力のある伝え方を学びたい」という方向けに、構成・言葉・動き・印象形成まで含めたプレゼン支援を行っています。単なる「話し方」だけでなく、「どう設計し、どう魅せるか」まで含めて伝えることが大切だと考えています。 ■話せること 「プレゼンが苦手」「説明がわかりにくいと言われる」「大事な場面で伝わらない」といった悩みを持つ方に向けて、伝わるプレゼンテーションの基本設計と印象づくりについてご相談いただけます。 私がプレゼン支援で大切にしているのは、以下の3つの視点です: 構成(聞き手視点の設計) → PREP法やストーリーフレームを活用し、「何を、なぜ、どうやって」伝えるかを整理。特に、“聞き手の前提を踏まえた順番設計”がカギになります。 視覚(スライドのシンプル設計) → 情報を盛り込みすぎず、「一目でわかる」ことを最優先に。スライド1枚1メッセージ・図解中心の構成・アイコン活用・文字の間隔など、視覚的に伝えるコツを共有しています。 身体(姿勢・声・動きの印象) → 「内容が良くても、立ち方・目線・声のトーンが整っていないと説得力が落ちる」ため、姿勢改善・呼吸法・表情・ジェスチャーなど、非言語の印象づくりにも重点を置いています。 実際に支援した例では、 ・セミナー登壇前に姿勢改善を取り入れ、「話し方が落ち着いて聞こえる」と評価が上がった ・提案書をPREP法+アイコンで再構成し、商談通過率が上がった ・若手社員向けに「緊張しないスライドの順番設計」を伝え、社内発表がスムーズになった などの成果がありました。 このトピックでは、次のようなご相談に対応できます: ・スライド資料の構成とビジュアル改善のポイント ・初心者でも印象よく話せるための身体の整え方 ・プレゼン教育や社内共有資料の研修設計の相談 「話すのがうまくなくても、伝わるプレゼンはつくれる」 その方法を、一人ひとりの状況に応じてお伝えできます。
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子どもが将来に希望を持てるキャリア教育について話せます
¥50,000~■背景 私は中小企業診断士として企業や地域の支援を行う一方で、近年は「キャリア教育」の重要性を強く感じ、小学校や地域の教育現場でも講師として関わっています。 きっかけは、地域の小学校で子どもたちに「お金と働くこと」について話してほしいと依頼されたことでした。 最初は「小学生に何をどう伝えればいいのか」と迷いましたが、準備や現場での対話を通じて見えてきたのは、「将来=職業を考えること」以前に、「自分にどんな可能性があるかに気づける場」が不足しているということでした。 大人から「働くことの意味」「お金の役割」「選択肢の広さ」をリアルに聞く機会がないまま、“なんとなく就く仕事”を選ぶ子が多いと感じます。 また、学校の先生方も「キャリア教育は必要だが、どう進めていいか分からない」「講師に依頼する際の準備や指導案づくりに悩む」といった声を多く挙げられていました。 私は、「働くっておもしろい」「大人も悩みながら進んでいる」と伝えることで、子どもたちが少しでも“未来に希望を持てる”ようなキャリア教育の形を模索し、実践を重ねてきました。 単発の講演で終わらせず、先生や地域の大人と一緒に“継続的に関わる仕組み”をつくることも目指しています。 ■話せること 小学校や地域でのキャリア教育に関して、企画・設計・実施・継続運営の観点からご相談いただけます。 特に、**「教育現場の先生・行政職員・地域連携担当者」**の方向けに、「どう進めれば子どもに届くのか?」「地域の大人をどう巻き込むのか?」といった実務的なご相談にも対応可能です。 これまでの実践では、以下のような活動を行ってきました。 ・小学校高学年向けに「お金の流れと働く意味」をテーマとした授業を設計・登壇 ・学校・PTA・行政をつなぐ「キャリア教育ネットワーク」の立ち上げ支援 実際の授業では、ビジネスゲームやロールプレイ、職業マップの作成など、参加型の要素を多く取り入れています。「発表が苦手な子も安心して参加できる」「自分でもできそうな仕事が見えてきた」といった声も多く、教員からも「学年の雰囲気が変わった」と評価をいただいています。 相談に乗れる内容としては、以下のようなものがあります: ・小学校〜中学校でのキャリア教育プログラムの設計 ・子どもの主体性を育てるワークや授業構成のアイデア ・地域の大人(企業・フリーランスなど)との連携方法 ・キャリア教育を“継続プログラム化”するための支援設計 ・学校側と外部講師の間の調整・進行・成果共有の仕組み 「講師にお願いして終わり」ではなく、子どもたちが自分自身の可能性に気づき、社会との接点を見出せるようなキャリア教育を一緒につくっていきたいという方に、現場の実践経験をもとにお応えします。
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整理整頓で現場のムダをなくす仕組みについて話せます
¥50,000~■背景 私は製造業で10年以上、現場改善や新製品開発に携わってきました。製品の品質や開発スピードだけでなく、「モノ・情報・時間がどれだけスムーズに流れているか」が、現場の生産性に大きく影響することを実感してきました。なかでも、最も基本でありながら効果が高いのが「整理整頓=5S」の徹底です。 製造部門に限らず、事務所やサービス業、小売業、さらには個人のPCフォルダに至るまで、散らかった状態がミス・ムダ・ストレスの原因になっている現場は少なくありません。 「必要な資料がすぐに見つからない」「在庫があるのに発注してしまった」「段取りに時間がかかる」「新人が育ちにくい」――このような声を聞いたとき、私はまず“整理整頓の仕組み”から確認します。 「片付けてください」と言っても、行動は続きません。 本当に必要なのは、「なぜやるのか」が共有され、「どうすれば続くか」の仕組みがあること。私は、社内に5S委員会を立ち上げ、定着に向けた継続支援を行うこともあります。小さな改善の積み重ねが、現場全体の風土を変える起点となることを、多くの企業で体験してきました。 また、現場担当者の目線だけでなく、経営者やマネージャーの意識改革も重要です。「きれいな職場」が目的ではなく、「探す時間ゼロ」「人が育つ現場」「品質と安全を守る土台」を築くことが整理整頓の本質です。 ■話せること 「整理整頓=片付け」ではなく、「現場のムダをなくす経営の仕組み」としての5S活動をどう設計し、現場に定着させ、生産性向上につなげるかをご相談いただけます。 これまで製造業、建設業、サービス業、教育機関など、様々な現場において5Sを導入・改善してきました。 実際に支援した現場では、以下のような成果につながっています: 事務所内の情報管理を棚・ラベル・ルール化し、探す時間を年間30時間削減 工具置き場の標準化により、毎回の段取りが5分短縮され、年間で実働約20時間の圧縮 「誰でも元に戻せる」レイアウト設計により、引き継ぎミスが激減 写真を使った“視覚マニュアル”導入で、新人育成が平均1週間早まる 具体的な施策としては、以下のようなものを実践してきました: 3分で戻せる道具配置の仕組み(マグネット・型板活用) 1日5分だけの「かんたん清掃当番制度」 改善提案を投稿・掲示する“5S掲示板”の導入 Before/Afterのビジュアル化と社内発表会 経営層向け5S成果レポートとKPIの設定(例:探す時間の削減目標など) 重要なのは、“やらされ感”で続かない活動を、「自分たちの成果になる」仕組みに変えることです。特にマネジメント層と若手が一緒にプロジェクトを進める形をつくると、定着率が高くなります。 このトピックでは、整理整頓の導入初期〜定着化まで、現場と経営を巻き込んだ設計方法をご相談いただけます。 また、「5Sは過去にやったけど続かなかった」「改善活動が一部の人に偏っている」といったお悩みにも、仕組みの立て直しと文化づくりの視点でお応えします。