ウクライナ危機対策~石油・天然ガスを原材料に含まない肥料生産について話せます
■背景
フランスに在住していた2000年代に、突然、子供たちの食品アレルギー問題が発生したため、個人的にその原因を研究し、ひとつの対策として、高品質の有機粉ミルクを製造する研究開発を行いました。その中に、牧草の品質を改良する取り組みがありました。牧草の品質改良に最も効果を上げた肥料が、ここでお話しする葉面散布で使用する液体微量要素複合肥料です。
ウクライナ危機に伴うロシアへの経済封鎖やコロナ禍によるサプライチェーンの機能不全により、国際市場における石油・天然ガス・りん・カリの不足と価格高騰により、西側諸国の肥料不足は深刻化しています。この危機を乗り越えるために、この肥料を日本で生産することに、ご協力頂ける企業様への提案です。
■話せること
現在の日本の食料事情は、自給率4割弱、輸入6割強となっています。
地政学上、食料は国の根幹を成す最も重要な要素です。先進国は総じて食料自給率が高く、自国で過剰生産する農畜産物を輸出し、不足するものを輸入する図式になっています。日本の問題は、半世紀以上も前から、このバランスを崩したことにあります。日本の食料安全保障を早急に見直さない限り、簡単に食料難に襲われる状況にあります。
ここに提案する液体微量要素複合肥料の研究開発は、1970年代にフランスのNutral社で始まりました。当時、石油危機が起き、原油価格の高騰を背景として、石油の節約が大きな課題となっていました。Nutral社はその解決策を探していました。ちなみに、慣行肥料の原料は、石油・天然ガス・リン・カリです。現在のこうした原料の価格は1970年代の石油危機の時よりも高騰しています。
Nutral社はこうした慣行肥料の原料を含まない肥料の研究開を行いました。しかし、石油危機が終わり、原油価格は安定し、Nutral社がTechna社に買収されると、買収後の新会社の企業戦略に合わないという理由で、この研究開発は中止されました。
しかし、その後も研究者たちは自宅の庭を使って研究を続け、周辺農家や高品質の牧草の収量増を目指す畜産農家が協力し、製品は完成して、事業化を目指しましたが、資金調達はできませんでした。
弊職がこの製品に出会った時、製品の有機農業への使用認可は取れていましたが、生産は少量に留まり、周辺地域や評判を知る人達だけに限定販売されて、生き延びていました。
最後まで生き残った研究者が亡くなる前に私達が呼ばれ、研究開発に関するデータを譲り受けました。私達は事業化を目指し、この肥料の権利をスイスに設立した会社に持っていき、資金調達を試みましたが、不発に終わりました。
ここに提案する肥料の成分は、微量要素のホウ素、亜鉛、マンガン、銅、コバルトに、着色料として菫の花のエキスを使っているだけです。僅かの使用量で肥料としての役割を果たします。石油、天然ガス、リン、カリという慣行肥料原料を使っていないほか、微量要素の使用量が微量で済むので、相場の変動に製品価格を左右されるリスクはありません。
この肥料の特徴は、植物の生理機能を上げ、植物本来の能力を高めることにより、光合成を促進して成長を促すことにあります。これはどの植物にも共通する機能なので、いかなる農作物や飼料となる牧草、花にも使えます。
また、慣行肥料は重量があるために、山岳地帯をトラック輸送すると莫大な輸送費がかかりますが、この液体微量要素複合肥料には、そうした問題はありません。濃縮液1リットルを販売し、農家で400倍に希釈して2ヘクタールに散布することを基準としているので、産地の近くで生産すれば、自転車でも運搬できます。
出来得る限り早く、スイスの会社と技術移転契約を結び、この製品を日本で製造し、食料難に対処したい考えです。技術移転契約締結後、頭金を支払い、製造に必要な書類を入手し、パイロットプラントを作り、各都道府県に小さな製造工場を分布させ、地域の需要に合わせた生産を行うことにより、今回の事態に対処します。
工場1か所の製造設備の投資金額は2千万円程度と、小規模で稼働できるので、産地付近で生産し、その地方の環境に合わせて最終製品に手を加えることが可能なので、地方に活力を与えられます。
多くの企業様、工場、技術者の方々、農畜産従事者や消費者の方々と手を合わせる必要があるので、ここでお話する次第です。
■その他
私はかつて日本にも会社を作ったことがあり、現在は休眠会社となっております。この会社がこの肥料の権利を保有しているスイスの会社に出資しているので、スイスの会社と技術移転契約を結ぶときに、影響力があります。
ただ、欧州側の食料難が顕在化しているので、時間が経過すればするほど、良い契約条件が取れなくなることが予想されるので、出来る限り早く具体化できれば有難く存じます。
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- 課長補佐 1991/12 - 1994/10
- 1987/4 - 1991/12
- 海外営業担当 1980/4 - 1987/3