新規材料探索のベースとなるような各種事項について話せます
化学系メーカーに入社後、光硬化型材料を手始めとした各種の新規機能製材用の研究・開発に従事し、担当テー
マの完遂および新規材料の創成を通して特許出願による権利の取得を行ってきました。また、以下の主たる研究開発に関しては学会などでも多数の発表を行い高い評価を得ております。
(査読付き論文 11 報、国際会議論文 15 報、著書(分筆) 11 冊、和文解説 3 報。国内特許 29 、海外特許 4 、国内学会での発表多数。)
シャドウマスクマスキング剤
当時のテレビに用いられていたブラウン管に必要欠くべからざる部品であったシャドウマスクはエッチング工程を経て製造されており、その製造時にはマスキング剤が必須であった。その生産性を大幅に向上しうる光硬化型マスキング剤の開発を開発グループの中心となって担当し、その根幹となる技術開発を完遂できました。
オキセタン化合物
引き続いての米国留学時に、新規な重合開始方法であるカチオン重合型紫外線硬化型材料についての研究を開始し、オキセタン化合物の新規材料としての有用性を見出しました。帰国後には、オキセタン樹脂の重合性および硬化物物性に関する基礎的研究から、その工業的な応用に至るまでの研究開発を主として担当し、年商数億程度の規模の事業化まで育てることに成功いたしました。
ホログラムメモリー
光硬化型材料の開発により得た知見の応用技術として、当時注目を集めていたホログラムメモリーへの応用を目指した研究・開発にも参画いたしました。
ネットワークポリマーのゴム弾性
光硬化型材料に限らない各種の高分子材料の物性設計を通して体系化できてきた知見をまとめ、材料の耐久性向上にも強く関連するゴム弾性挙動の解析についての研究も進めております。
上記の各種研究開発に従事した後に、基盤技術研究所において、各種分析、レオロジー測定等をベースとした物性評価技術、および、シミュレーション等のCAE関連技術を駆使しての新規材料探索の経験を積み、また、それらの結果を学会等の場での発表も行ってまいりました。
これまでの研究、開発、および、所長としての経験により身に付けてきた技術及び考え方は、他の分野の研究・開発においても十分に応用できるものと信じております。
■その他
役割: 基盤技術に関わる研究所を、技術指導をベースとし研究所長としてマネージしました。
規模: 40人程度の規模の研究部署の長。