高齢社会に向けた企業協働の実践について話せます
■背景
私は医師として長年在宅医療や訪問診療に携わり、現在は掛川東病院の院長を務めています。病院運営にとどまらず、地域全体を巻き込んだ医療・介護・健康づくりを推進してきました。その延長線上で、任意団体「たわわ」の代表としては非営利的に地域住民の健康増進やフレイル予防に取り組み、合同会社「たゆたう」の代表としては企業・自治体と連携した事業化を進めています。
たわわの活動では、住民同士のつながりを生かし、社会的孤立を防ぐ仕組みづくりを行っています。一方で、たゆたうは法人格を活かし、企業と地域医療・介護の橋渡し役として、具体的な協働プロジェクトをデザインしてきました。例えば、スーパーと連携した「買い物支援×健康チェック」、フィットネスクラブと実施した「高齢者向け運動プログラム」、ICT企業と構築した「在宅医療の情報共有システム」などです。これらは単なる社会貢献ではなく、企業にとっては「新規顧客層の獲得」「ブランド価値の向上」「持続可能な事業モデル」につながるものでした。
また、海外視察を通じてシンガポールや韓国の高齢者支援事例とも比較し、日本の強みと課題を整理してきました。日本の高齢化は世界の先頭を走っており、その対応は海外でも注目されています。こうした知見を活かし、企業が国内外で高齢化市場にどう関与できるか、新しい事業領域をどう切り開けるかについて具体的な示唆を提供できます。
■話せること
私が提供できるのは「医療現場の知見」と「企業が高齢化社会に参入するための具体的ヒント」の両方です。
まず、高齢者ケアの現場から見える課題を、企業のビジネス機会に変える視点を共有できます。例えば、在宅医療で直面するのは「移動・買い物・栄養・運動・情報不足」といった生活課題です。これらはすべて、流通・食品・フィットネス・IT・住宅など多様な業界が参入できる余地です。実際に、スーパーと連携して高齢者向け買い物支援と健康相談を組み合わせた取り組みでは、企業の売上増加と地域課題解決を両立させることができました。
次に、異業種との協働事例を具体的に提示できます。フィットネスクラブとは高齢者の身体機能改善を目的としたプログラムを共同設計し、新しい顧客層の獲得と利用者の健康寿命延伸を同時に実現しました。ICT企業とは地域包括ケアの情報共有システムを開発し、現場の効率化と新規事業開発の双方に成果を出しました。これらは「地域に根差した事業展開」を検討する企業にとって再現可能性の高いモデルです。
さらに、海外の事例を踏まえ、日本企業が海外の高齢化市場へ展開する可能性についても議論できます。日本の在宅医療や地域包括ケアはアジア各国から注目されており、ノウハウ輸出や共同プロジェクトの立ち上げは大きなビジネスチャンスです。
こうした経験を通じて、依頼者には「自社のリソースをどのように高齢化社会の課題解決に応用できるか」「地域や海外と連携して新規事業をどうデザインするか」を一緒に考える機会を提供できます。医療と企業をつなぐ実践知をもとに、依頼者が具体的に行動に移せるアドバイスをお届けします。
■その他
・地域共創イベント「希望の丘マルシェ」では延べ4,400人を集客し、医療・行政・企業の協働を実現。https://kakegawa-mirai.com/marche/
・国内外の学会・シンポジウムにて講演多数、海外医療機関との交流実績あり。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t348/202302/578496.html
プロフィール 詳細を見る
職歴
社名非公開
- 院長 2019/9 - 現在
社名非公開
- 院長 2016/4 - 2019/9
社名非公開
- 診療部長 2014/9 - 2016/4
社名非公開
- 医院 2009/4 - 2014/9
社名非公開
- 医院 2004/5 - 2009/3