ゴムの混練り技術について話せます

エキスパート

氏名:開示前


■背景
ゴム混練機のメーカーにて、ゴムに配合する充填剤の分散性を向上させる混練り方法について、上席研究員として開発していました。
ゴム中の充填剤の分散性を向上させるためには、充填剤を微細化させること、充填剤とポリマーとの接触面積を増大させる混練りを行うことが必要です。

■話せること
まずゴムは、その骨格としてのポリマー、補強材としての充填剤、その他加硫剤などの原材料で構成されています。そして密閉型混練機を用いた一般的なゴムの混練りは、始めにポリマーを可塑化させる素練りを行い、その後に充填剤等を加えてそれらを分散させるという方法で行います。
このポリマーも充填剤と同様に固体ですから、充填剤とのミクロスケールでの接触面積を増大させるためには、ポリマーもミクロスケールで細分化させることが充填剤の分散性向上に効果があることが期待できます。
そこで、混練りの最初に行うポリマーの素練りを十分に行うことによってまずポリマーをより細分化させ、その後で充填剤を加える混練り方法を開発しました。
充填剤の分散性を向上させる一般的な方法は、ポリマーに充填剤を加えた後に行う混練り時間の延長です。しかしながら、この方法は適切な延長時間を決定しにくいことと、時間延長による分散性向上の効果が表れにくいことの問題がありました。これに対して素練り時間を延長するこの方法は、混練り時間を延長する方法と比較して、条件を決定しやすいという利点と共に、分散性をより向上させる効果があります。

■その他
2023年8月 日本ゴム協会 第57回夏期講座 「NBRの素練りがCB分散に及ぼす影響」
https://www.srij.or.jp/summer2023/files/57summer-seminar.pdf

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氏名:開示前

タイヤメーカーの研究開発センターで非タイヤゴム製品向けのゴム配合開発に7年間、次に非タイヤのゴム工場で新規ゴム製品の生産立ち上げ業務に3年間、さらにそのゴム工場でゴム技術者として精練、成形、加硫、仕上げ工程の生産技術に7年間従事。その後、ゴム混練機メーカーの上席研究員として、ゴムを混練りするプロセスの開発とゴム混練機の開発、およびゴムメーカーへのゴム混練り技術の助言に14年間従事。その間、大学院にてゴムの混練りに関する研究で博士(工学)を取得した。また、直近の10年間で、外部からの依頼講演を25件行ってきた。


職歴

職歴:開示前

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