経営戦略に基づく次世代経営人材育成/サクセションプランニングについて話せます

エキスパート

氏名:開示前


■背景
経営人材育成に絞って記載します。

当該企業は従業員1,000名規模のWeb広告/デジタルマーケティングを提供する企業です。創業30年を目前に控え、第3の創業というレベルの事業転換が必要になっており、創業オーナーの後継者および増加する子会社の経営メンバーを輩出が喫緊の課題でした。
過去10年以上人材開発・組織開発に携わってきた経験から、専任担当として経営人材(次世代リーダー)の輩出を目的としたプロジェクトを立ち上げ、4年間運用しました。
制度のアウトラインは、①経営人材の定義とマインド・スキル・経験のスコアリング ②Ready人材(子会社役員や中核会社執行役員級)とFuture人材(部長級・ハイポテンシャルメンバー)の2つの等級制度 ③定期的に入れ替えを行う候補人材プール ④各対象への研修プログラム ⑤実践経験を積むためのジョブアサイン ⑥候補者の具体的育成計画とポスト任用を決定する半期ごとの経営人材開発会議 の6つです。また、現役員全員出席の定例会議を隔週で実施し、経営チーム全体で制度を生きたものにするよう努めました。
結果、単年度で10名を超える抜擢的任用を当制度の中から生み出すことができるようになりました。

経営者育成は二律背反の連続です。自力で立ち上がってきた現経営陣にとって、経営者とは過保護に育てられるものではないという感覚が当然あり、従来型の育成手法はことごとく通用しません。構想・決断・実行という経営者の力を磨くためには現経営陣が大胆なジョブアサインをいかに行えるか、候補者がリアルな経験から自身の意志をいかに自己形成できるかです。そのために、知識系の研修は初年度で止め、2年目以降は「育てる」というスタンスを捨て候補者の理解と抜擢に注力し、研修も自己内省の越境学習に絞りました。結果として、意志ある者が機会を掴み、自律的に成長する流れを作ることができたと思います。

■話せること
複数の企業の人事の方から経営者育成についての相談を受けましたが、悩みどころとしては「何から始めればいいかわからない」「候補者をどう選抜すればいいかわからない」「制度をどこまで社内にオープンにすべきかわからない」「経験のために異動させようにも現任者の立場や事業のことを考えると大胆なことはできない」といったスタート段階での躓きが多い印象です。
そういった問題をクリアせず走り出すと、マネジメント研修を少しハイレベルにした程度の人事研修の域を出ず、候補者の中で優先順位が低くなり形骸化することが多いようです。
経営人材育成を人事研修ではなく自社の最重要課題と位置付けるためには、やはり経営トップがどれだけオーナーシップを発揮できるかに尽きます。人事担当者としてもそれを意識してトップを巻き込んでいかなければなりません。こういった参考書籍にはなかなか載っていないリアルな問題についてお伝えすることはできるかと思います。

また、制度構築のプロセスで見ていくと ①目的:そもそも次の社長を決めるレースなのか、経営力をもつ人材を複数育成するためのものなのか? ②範囲:育成プログラムに留めるか、評価・報酬・配置までを関連させるか? ③人材定義:自社ならではの経営人材とはどんな人材なのか? ④制度連携:既存の評価報酬等級制度とどう結びつけるか? ⑤プール更新:選抜された人材の入れ替えをどうやって行うか? ⑥一次情報:多数いる候補者の意志や成長の兆しをどのようにして把握するか? ⑦ケア:選抜から漏れた人材をどのように遇するか?退職リスクを織り込んでいるか? といった悩みがあり、概ね各社共通と思われます。

上記のようなことについて、第三者視点でのアドバイスは勿論のこと、モヤモヤした問題意識について壁打ち相手としてサポート差し上げるなど、柔軟に対応いたします。

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氏名:開示前

ITソリューションベンダーにて金融機関向けシステム開発に携わった後、人事へキャリアチェンジし、主に人材の成⻑支援の領域で各種育成プログラムや制度設計を行ってまいりました。スタートアップフェーズの企業の人事基盤構築を経て、デジタルマーケティング事業会社にて経営人材育成や組織開発を担当。2022年10月にグループ子会社に転職し、人材開発本部⻑として育成・組織開発・組織異動管理・ヘルスケア・異動施策・インハウスファシリテーターを担当。2023年4月、体調不良により退職し以降はフリーランスとして主に育成分野のサポートを行なっております。

並行してフリーのワークショップデザイナーとしても活動しており、対話イベント、地域での体験交流ツアーなどのセッションでファシリテーターを行っています。良質な対話に含まれる、他者の思考を取り入れてリフレクションすることによる自明性の発見や、そこから生まれる自律的な変化に強い可能性を感じています。また、⻑崎県壱岐市、新潟県佐渡市などのいくつか地域との縁があり、地域活性のためのコミュニティファシリテーター等の活動を行っています。

人材開発/組織開発の経験と、場づくりの経験を活かし、企業やローカルコミュニティにおける場づくり・対話・参加促進を積極的に行うことで、格差や分断のないポジティブな社会をつくりたいと考えています。


職歴

職歴:開示前


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