マスターピースのあり方について話せます

エキスパート

氏名:開示前


■背景
製造業の生産ラインにおいては各種マスターピースが存在します。マスターピースという表現をしていますが、様々な加工工程、あるいは検査工程で基準となるワークサンプルが必要となる場合がありますが、その時のマスターサンプルを指します。
今回はこのマスターピース(Master Piece)の在り方についてコメントします。

■話せること
 マスターピースの設定対象としては、色々考えられますが、位置や寸法の基準となる物、性能や特性の基準となる物等が有ります。限度見本と違ってマスターピースは加工工程や検査工程の設備に実際に取付けて確認するため、現物のワークに近い形や特性を示す物であることが必要となり、さらに経時変化の少ないものであることが要求されます。
 確認の目的としては、加工や検査の対象となる設備が正常に作動すること、寸法や性能が正しく判定できることであり、主に始業時、終業時等の抜き取り確認が一般的です。
以下に、位置や寸法、性能や特性の基準となる物について、順にその管理方法等をコメントします。
①位置や寸法の基準となる物
 加工工程のF.P(フールプルーフ)作動確認や、検査工程の寸法判定精度確認として、位置や寸法の基準となる物が必要になる場合が多々ありますが、対象品としては比較的剛性の高いものが多いですが、長年の使用で経年変化が予想される為、定期的な寸法、位置の計測による確認(数値確認)が必要です。
②性能や特性の基準となる物
 様々な工程内性能検査、最終出荷検査等、半完成品、完成品等、製品の性能や特性の基準となる物が必要になる場合がありますが、こちらにおいても、長年の使用で経年変化が予想される為、定期的な性能や特性の計測による確認(数値確認)が必要です。
①②のいずれにおいても、マスターピースの在り方として、経時変化に対する精度保証をしておく必要がありますが、一般的には、同一工程、同一項目のマスターピースを複数個準備し、(複数同時に変化する確率は非常に小さいということ根拠に)マスターピースの経時変化に対応しておくことが望ましい姿と言えます。
 このような、マスターピースの在り方、設定の進め方等に対する 支援、指導が生産技術コンサルティング対象となります。
このような内容について説明いたします。

■その他
https://www.pec-kumata.com/post/masterpiece

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氏名:開示前

自動車部品業界の最大手である(株)デンソーで生産技術職を長年(40年以上)経験してきており、Q(品質)C(コスト)D(対応納期)を最善の形にするための管理手法、専門技術、経験知をベースに置き、独立後の生産技術コンサルタント(6年目)としても、様々な製造技術、ニッチ技術に接する機会も多く(名古屋産業振興公社にも所属し、名古屋市内製造業各社に対する企業技術・販路マッチィングコーディネーター(技術)を経験)、蓄積した知見も多数ある。各企業へのQCD改善支援はもとより、特に企業の将来像の在り方に対する技術的側面の支援に関心があり、販路開拓や、DX化推進、SDGs推進などに貢献できると思います。


職歴

職歴:開示前


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