宇宙機器などの超高性能要求製品の開発及び生産実現方法について話せます

エキスパート

氏名:開示前


■背景
国内最大手重工業で技術者として宇宙機器開発に携わり、H-2AロケットやH-2Bロケット、「こうのとり」宇宙輸送船の製品企画から製品開発、工程設計、それに伴う新工法技術の発明や実用化、生産ラインの立ち上げに1担当として従事し、後進技術者の育成にも注力していました。このような宇宙機器では超軽量かつ高強度、極低温耐性など究極の性能を要求され、それらを備えた製品を安定的に製造できる加工技術や品質保証技術が必要でした。こういった製品を実現する作り手側の技術、いわゆる生産技術を実現するには、顧客ニーズの明確化や規制当局やJAXAなどの監督官庁との折衝から、学術機関との連携、設備や治具メーカーとの協力など広範な協力体制を敷くことから始まります。その後にどういった加工法が良いのかを選択したり既存技術でないときは技術そのものをゼロから創出し、実験を繰り返して可用性を実証し、製造方法に実装していきました。こういった経験を何度も繰り返すことにより、宇宙機器のような世の中にない製品を創造し、安定生産に乗せるまでの考え方や技術思想、具体的な手段などに精通しています。さらに、工場部門で実際の生産を担当する部署の管理者も経験しており、生産に必要な資機材の調達やコストダウン、受入検査、サプライチェーンについても詳し知見があり、自工場での生産で必要な現場管理、作業者の訓練育成も行っておりました。

■話せること
・ロケットなどの宇宙機器の製品企画、開発設計、生産技術についての最初のアプローチ方法から実証、製品化、安定生産、顧客確認などの各ステップについての課題や解決手段についてお話できます。
・ロケットなどの宇宙機器の開発・製造・販売に関する品質保証やQMSそれに付随する品質監査の仕組みや実態についてお話できます。
・ロケットなどの宇宙機器の開発・製造・販売に関する事業の内部組織の構成/役割や外部との協力体制の構築など組織力についてお話できます。
・ロケットなどの宇宙機器を生産していくのに必要な資機材の調達やサプライチェーンの構築についてお話できます。
・特殊な高度技能を有する加工や検査の作業者を高度技能者として育成する考え方や具体的方法をお話しできます。
・特殊な加工や組立を実現するための加工設備や治具、工具の開発から生産ラインへの実装についてその肝をお話しできます。
・宇宙機器の開発や製造に従事できるエンジニアに必要な素養や物の見方、育成方法についてお話できます。

■その他
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsmemag/107/1027/107_KJ00004379213/_pdf/-char/ja

プロフィール 詳細を見る


氏名:開示前

19年間国内最大手の重工業メーカーの航空宇宙製品製造部門の基幹要員として、製品開発、生産技術、工程設計、加工技術開発、設備開発・導入、生産管理(維持及び改革)、資材調達、SCM構築、現場管理、品質管理・監査、海外現地工事、経営企画、事業企画、規制当局対応、組織設計(企画・実践)、人材採用/育成などを担当及び管理していた経験があります。個々分野のご相談に加え、これらを一貫した包括的/俯瞰的な製造業の経営や事業の実態やアドバイスもご相談可能です。その後、医療機器メーカーに移り、治療用カテーテルの開発に生産技術者として従事し、現在は生産技術部長として、航空機生産で確立された産業を工業化まで引き上げるノウハウを医療機器業界に移植することに挑戦中です。医療機器開発製造の規制や承認の対応や、開発/生産の課題や対策などもご相談可能です。1技術者としては、新工法を創造・実用化・特許化し、H-2Bロケットへの適用や新型医療機器への実用化を果たしたこともあり、生産技術や航空宇宙機器技術、医療機器技術の深いお話も可能です。組織の管理者としては課長職で150名規模、取扱い原価1,000億円/年程度の管理経験もあるため、経営者視線での戦略業務、企画業務、組織統括に関するお話も可能です。また、重工社では発電プラント、船舶などの受注品や、エアコンや自動車用/舶用ターボなどの量産品と広範な製品事業を手掛けておりその生産管理を全社で向上させる活動の取りまとめも本務に加えて実施していたため、重工業全体の事業課題にも精通しております。また、民間航空機事業での生産管理を一品受注品型から量産製品要素を加える改革を主導し、SAP-ERPをデファクトスタンダードに業務フローからシステムまでの刷新を実施した経験もあります。

■活かせる経験・知識・技術
新技術の創造と実用化
・自社製品開発に適当な新溶接技術を見出し、技術の芽だし、要素技術と工法の確立、製品化まで一貫して実施。
・当時、日本でも基礎研究段階だった摩擦撹拌接合(FSW: Friction Stir Welding)の実用化工法を創造。
・適用を想定する製品特性からFSWの特性を加味した工程設計を行い、工具、設備、治具の開発実用化、要員訓練、設計反映、検査方法の確立、作業標準化を実施。必要な開発メンバーも各部署から協力してもらいプロジェクトとして達成
・FSWは実用化に関して他社との特許競争も発生。他社特許に対抗できるような基本特許の1つも取得。これを溶接協会の注目発明賞にエントリーして受賞達成。自社が強力な特許を保持していることの宣伝にも寄与させた。他特許5件取得。
・身に付いた知識は、冶金、溶接、非破壊検査、材料特性、設備制御、機械特性、品質保証、技能確立、特許申請のコツ、       プロジェクトマネージメント(課題の明確化と社内専門家の探索とマッチング、招聘方法から実際の進捗管理まで)
・海外他社・機関(NASA、Boeing,英研究所、海外設備メーカー)からの情報収集と実用化エッセンスの抽出
・国内設備メーカーの選定と技術指導、設備の共同開発(雪の新潟でメーカーに貼り付いて実用化試験実施)
・新規医療機器の製品開発に必要な新工法の開発やその新しい技術を医療機器の承認に耐えうる工業技術へ昇華させるために必要な技術や品質保証、QMSに関する事項の説明
超多品種少量生産における新たな生産管理思想と手法の確立
・主に金属の原材料を調達し、自社30SHOP,加工外注50社を結んだSCMでの航空宇宙部品生産の計画・統制実施。
・約5~6万種、月産50万個のJOB SHOP生産であり、超複雑系の生産管理の確立が必要で、管理の本質の見極め実施。
・就任当時は、これまでの打ち手がすべて逆で動けば動くほど部品納期遅延と過剰仕掛の増大発生していた状況であり、TOCなど基礎的な考え方を導入。パイロット加工外注メーカーを選定し、これまでの逆の打ち手を試すが協力してほしいと説得。
・遅延の原因は過剰仕掛であることを見抜き、材料の引上を実施。速攻で効果が出て、同メーカーで欠品ゼロ、安定生産達成
・他社内・他メーカーにも説明し、全面展開。仕掛とリードタイムの大幅な削減を達成しつつ、欠品解消に成功
・この手法や考え方を標準化し持続させるために社内の生産管理システムを刷新。SAP-ERPをデファクトスタンダードとして選定し、一連の業務プロセスをモノと情報の流れの統制として捉え、業務とシステムのフィッティングを実施。実用化した。
・生産管理の改革であり、広範な関係者を上下前後巻き込んでの推進。トライ&エラーも行うが、本質的な課題の見極めとそ の解決に必要な基本計画を立てて、理解させながらある程度慎重には進めたため、大きな混乱なく改革・安定化
・身に付いた知識は、TOC、生産計画・統制、生産管理各種システム、BOM、業務分析方法・ツール、MES、プロジェクトマネージメント(課題の明確化と社内専門家の探索とマッチング、招聘方法から実際の進捗管理まで)

■自己PR
・技術者としてのスタンス(生産技術者、生産管理技術者)
原理原則から本質的な部分をしっかり考えて、最初の課題設定から方針が間違わないようしています。そのためには狭い担当範囲の技術や知見にこだわらずに広範な情報の入手と理解・共有に努めており、これらを結びつけることで致命的な抜けを防ぎながら結果は最短での新技術開発を成し遂げることを繰り返してきた経験があります。また、これらを確実に進めるためのフレームワーク的なものを各プロジェクトにあったものを考案することもできるためみんなが漠然としすぎて何をすればいいかと足踏みするようなこともないようにして、確実に進めていくことも基本としています。

・リーダー業務で意識してきたこと
華々しい新技術開発や新生産管理の適用以外に、何ともならなくなった部署やプロジェクトの立て直しを一任され、投入されることの方が実際には多いのが現状です。そういう際には、そこのメンバーが何で困っていて何がこんがらがっているかを丁寧にやさしく聞き出して、それぞれの話を結びつけることをまず行います。そもそも落ち込んでいる場合が多いので決して頭ごなしに「なぜできないんだ」とかは言わずに同じ高さでまずは共感します。その上で、解決につながりそうな方針を必ず絵を描いて説明し、共有を図り、方針を実行に移して、まずは成功体験をさせます。一連の動きの中ではできるだけみんなを笑わそうとして、いろんなネタを仕込むのは忘れずにしています。そのため、過去の仲間からも相談が多い。

・自分の役回りの設定と実践
入社当初から上司や先輩には、工場での技術・管理スタッフは演劇部員でもあると教わり、場面場面で自分の役割をきっちりと把握し、たとえそれが苦手なことであっても演じ切るように指導を受け、難しいですが、実践に努めてきたと考えています。例えば溶接現場で作業者から技術トラブルの解決を言われたときにまだ駆け出しで分からないことがあっても決してそこでは知らないとか言わずに、すぐに調べて答えを返すような基本的なことから実践してきました。現場での技術スタッフの役割は溶接に関する医者のような役割なので、医者なら分からないとか言わずに、分からなければ検査するなり、専門医に照会するなりして治療方針(溶接なら施工法)を絶対に示すこと。これがそれ以降に様々な役職経験時にも一貫したスタンスになっています。最近では拡大基調の時はリーダーシップを、撤退戦のような縮小時期にはフォロワーシップを使い分けるように心がけています。

・他社様での自分の経験の活用についての想い
これまで経験し、培ってきた仮説立証主義に基づく、新技術の開発・実用化に関する考え方や手法、実践への道筋などは現職での同僚・後輩に教え込み、様々な生産技術領域で芽出しから実践まで回るようになっており、次のH-3ロケット開発にも活かされています。この航空宇宙業界での生産技術に関する組み上げ方や考え方が、他社様や他事業でもお役に立てるのではないか、そうして製造業の発展に寄与していきたいと考えております。また生産管理についてもマスカスタマイゼーションに対応する考え方や具体的手段を散々苦労して確立し、こちらも業種を超えて活かしてみたいと考えております。


職歴

社名非公開

  • 部長 2023/4 - 現在
  • 部長代行 2022/4 - 2023/3
  • シニアマネージャー 2019/5 - 2022/3

三菱重工業株式会社

  • 課長 2018/10 - 2019/4
  • 主査(全社の生産管理の取りまとめ) 2016/4 - 2019/4
  • 課長 2015/4 - 2018/9
  • 課長 2014/4 - 2015/3
  • 係長 2010/4 - 2014/3
  • 係長 2008/4 - 2010/3
  • 係長 2007/4 - 2008/3
  • 一般社員 2006/4 - 2007/3
  • 一般社員 2005/11 - 2006/3
  • 一般社員 2005/4 - 2005/10
  • 一般社員 2004/10 - 2005/3
  • 一般社員 2000/4 - 2004/9

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