製造業の人事生産性向上の基本となるスキル管理のあり方について話せます
■背景
スキル管理(力量管理)について、製造業における作業員に対するスキル管理を主体としてコメントします。スキル管理とは一般的に作業員が持っているスキルを可視化して、社内で共有の情報として確認できる状態にすることを指します。
スキル管理が定着化した状態になれば、各部署に人材配置を検討する際や、業務のアサインメント(一人一人の仕事の割り振りのことを指し、管理職やマネージャーが部下に対して作業や業務を割り当てること)に、また、人事評価を行う目的として活用する等、色々な方面への用途が広がります。
一方、スキル管理による習熟度向上を推進する際には、目で見る管理のレベルアップ、スキルバラツキの是正、多能工化促進等の改善が可能となり、さらには、人による作業が中心の製造工程においては、製造品の品質向上や、ラインの生産性の向上を左右する内容ともなります。
■話せること
ここでは、特に製造工程作業員の習熟度向上推進による様々な利点を目的としたスキル管理の実施上のポイントについて言及します。
①スキル項目設定について
会社の中での様々な業務に対し、スキル項目に抜けが出ない様に設定することが必要であるが、一方、細かすぎても、スキルアップ教育が煩雑になる可能性があるため、下記のように区分して検討する。
(一般的なスキル項目)
・国家資格等、作業名が法的に決められた項目
アーク溶接、玉掛け、クレーン、リフト運転、高所作業等あるが、これらはスキル項目として十分独立した項目として成立する。
・特定の設備、工作機械等を扱う作業名
旋盤加工、ボール盤加工、フライス盤加工(上記の法的資格に分類されるものもある)
・一般的な加工工程名として認知されている項目(略)
・上記以外で会社として標準作業の内容として既定された工程・作業名の場合は独立した作業としてとらえスキル管理対象項目として設定する。
②スキルの評価基準について
一般的には5段階評価が使われており、細かすぎず、粗すぎずという観点から、この程度が妥当であると考える。
③スキル項目の教育方法(ポイントのみ)
・座学について
対象加工内容の概要及び関連知識(加工理論、使用する設備・道具・用具)、スキル内容のポイント、カンコツ内容、さらに安全面、保全面も考慮して教育内容に織り込むことが望ましい。
・実技について
座学のみではスキルの伝承が難しいスキル項目については、実技を一定時間実施する。内容としてはカンコツに類する内容、品質チェックポイント、作業上の注意点等を実践を通して教育する。
以上のような、スキル管理の在り方、項目設定、評価基準、教育方法等の考え方、進め方に対する 支援、指導が生産技術コンサルティング対象となります。
このような内容について説明いたします。
https://www.pec-kumata.com/post/skillsmanagement
プロフィール 詳細を見る
職歴
職歴:開示前
このエキスパートのトピック
-
抜取検査のあり方について話せます
¥50,000~■背景 抜取検査(サンプリング検査)は、製品の一部をランダムに抜き取って検査し、その結果を基にロット全体の品質を推測する方法です。 下記の話せること(抜取検査概要)の内容を踏まえ、個別の課題に対する対処方法等について、その根拠などを解説いたします。 ■話せること 以下に、抜取検査の目的やメリット、全数検査との違いについて簡単に説明します。(概論) 【抜取検査の目的とメリット】 ①コスト削減: 全数検査に比べて検査費用と時間を大幅に削減できます。 ②破壊試験の実施: 抜取検査では、製品を破壊して内部の状態を確認することが可能です。 ③トレンド管理: 定期的にサンプルを抜き取ることで、品質データのトレンドを把握しやすくなります。 【全数検査との違い】 ①全数検査: すべての製品を検査するため、品質保証の精度は高いですが、コストと時間がかかります。 ②抜取検査: ランダムに選んだサンプルを検査するため、コストと時間を節約できますが、ロット全体の品質を完全に保証することはできません。 【抜取検査の種類】 ①計数値抜取検査: 不適合品の数を数える方法で、個数や件数などの離散的なデータを扱います。 ②計量値抜取検査: 温度や長さなどの連続的なデータを測定し、平均値や標準偏差を算出して品質を評価します。 抜取検査は、特に大量生産される製品において効率的であり、コストを抑えた品質保証手段として広く利用されています。 上記の抜取検査概要の内容を踏まえ、クライアント様からの質問事項等、個別課題に対する対処方法について、解説いたします。
-
ロボットハンドのあり方について話せます
¥50,000~■背景 様々なロボットハンドにとって共通となるロボットハンドのあり方(The robot hand)についてご紹介します。 もともと、ロボットハンドは製造や物流の現場で人間の手の代わりとなるロボット部品です。エンドエフェクタまたはグリッパーとも呼ばれています。産業用ロボットの一種で、ロボットアームの先端に取り付けられ、人間の手のような動きをします。 ロボットハンドはつかむ、回すなどのハンドリング操作を得意とし、プログラムで制御されています。 以下に、A.ロボットハンドの仕事 → B.ロボットハンドの必要要件 という流れで説明します。 ■話せること A.ロボットハンドの仕事 ①対象部品を的確につかむ。 ②対象部品を的確に処理する。(加工、検査等の工程) ③対象部品を的確に次工程に送る。 ①②③に対応する為には、・・・ a.ハンドの接触部は対象部品にあった素材が必要(硬度、耐摩耗性、耐薬品性、精度等) b.つかんだ対象部品の位置精度については処理工程、前後工程で精度よく対応できること。 以上が基本であると、思います。 これらのことを基本に考えると、対象部品の性状、要求品質、必要精度に応じ、様々な対応方法が想定されます。 ex. 対象品;食品等不定形部品、軟弱部品、ガラス等の割れ物、金属加工品、樹脂加工品・・ 上記のことをベースに考えると、ロボットハンドのあり方としての基本的な必要要件は、人が自分の手でものを扱う場合と同様であると考えられ、下記のようになると思われます。 B.ロボットハンドの必要要件 ・人が対象部品を扱うときに最も神経を集中させるところはどこかに焦点を絞って考えることが重要である。 例えば、 ①対象部品をつかむとき、対象部品のつかむ部分に神経を集中させる、つまり、つかむ部位の位置精度を認識させるしくみとすること。 ②対象部品を処理するとき、対象部品の処理する部分に神経を集中させる、つまり、処理する部位の位置精度を認識させるしくみとすること。 ③対象部品を次工程に送るとき、対象部品の次工程におさまるべき部分に神経を集中させる、つまり、おさまるべき部位の位置精度を認識させるしくみとすること。 等となります。 上記のような内容を基本として、個別の課題について、インタビュー対応していきたいと思います。
-
オフラインティーチングについて話せます
¥50,000~■背景 オフラインティーチング(offline teaching)は、産業用ロボットの動作をオフラインでプログラムする方法です。これにより、実際のロボットを使わずにコンピュータ上で動作をシミュレーションし、プログラムを作成することができます。 ■話せること オフラインティーチングには、以下のような種類があります。 ●種類 ・テキスト型: テキストエディタを使って直接プログラムを記述します。 ・自動型: CADデータから自動的にプログラムを生成します。 ・エミュレータ型: ロボットの動作を※エミュレートするソフトウェアを使用します。 ・シミュレータ型: 3Dシミュレーションを使って動作を確認しながらプログラムを作成します。 オフラインティーチングには下記のメリットがあります。 ●メリット ・現場作業の時間短縮: オフラインでプログラムを作成するため、現場での作業時間を大幅に短縮できます。 ・問題点の事前発見: ロボットを実際に動かす前にプログラムの問題点を発見できます。 ・ロボットの損傷リスク軽減: オフラインでのプログラム作成により、誤操作によるロボットの損傷リスクを減らせます。 ・エンジニア育成コストの削減: 専門的なトレーニングを受けなくても、基本的なプログラミング知識があれば対応可能です。 一方、オフラインティーチングには下記のデメリットがあります。 ●デメリット ・実機との微調整が必要:3D CADデータを基にプログラムを作成するため、ソフト上で完成したプログラムも実機に合わせて微調整が必要です。 ・技能習得の必要性:3D CAD設計ソフトの取り扱い技能を習得する必要があります。 ・現場での調整:プログラム上では完璧に見えても、実際に生産ラインに組み入れた際に微調整が必要になることがあります。 ・リアルタイムのフィードバックがない:オフラインでのティーチングでは、リアルタイムのフィードバックが得られないため、現場での調整が必要になることがあります。 これらのデメリットを考慮しつつ、オフラインティーチングのメリットとバランスを取ることが重要です。 上記の内容を基本として個別の課題に対しインタビュー対応します。