現代料理・ガストロノミーについて話せます
■背景
私は2000年代後半から各国の高級レストランの一部で見られるようになった、現代料理を研究しています。フランス料理などの従来の高級料理をもとにしつつもその枠を越え、レストランの位置する場所の自然と文化の前衛的な表現を試みるような料理のスタイルです。例えば、ペルーの現代料理レストランであるセントラルでは、アンデスの一地域で栽培されている、色とりどりのとうもろこしの在来種をさまざまなかたちで調理して取り合わせた一皿によって、その地域を想像させるような料理を作っています。
そして、日本の三ツ星レストランでのフィールドワーク(2016-17年)、ペルーでのセントラル(2023年度世界ベストレストラン50にて1位)を中心としたフィールドワーク(2018-20年)で得られたデータを元に、現代料理レストランで人々がどのように料理に取り組んでいるのかを調査しています。それによって得られた調査結果と、食の人類学、芸術人類学、感覚の人類学、科学技術人類学などの研究を交錯させることで、料理とはどのような行為か、芸術とは何かといった問いに答えるのが私の研究の目的です。
また、映像作品を通して人類学的に思考する方法についても考えています。
■話せること
・ガストロノミー・現代料理について
・文化人類学の社会における応用について
■その他
2023 「ペルー料理「セビーチェ」から考察するローカライズの手法——文化人類学者・藤田周の思索」『専門料理』2023年9月号:94-100
2023 「現代料理レストランから考える、文化を愛するための思考の枠組み」『新潮』2023年8月号:226-7
2023 「ノーマ京都、コース全皿レビュー(後編)。コース後半解説と、ペルーのセントラルとの対比で明らかになった驚嘆すべき構築性の考察(評:藤田周)」『Tokyo Art Beat』https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/noma-kyoto-review2-202304
2023 「ノーマ京都、コース全皿レビュー(前編)。世界一と称されるノーマというレストランと、コース前半を解説」(評:藤田周)『Tokyo Art Beat』https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/noma-kyoto-review-202304
2023 「食の批評を始めるために——現代料理と、二項対立というフィクション」『遅いインターネット』https://slowinternet.jp/article/20230413/
2022 「食とアート:アートとしての現代料理を楽しむために【シリーズ】〇〇とアート(6)」Tokyo Art Beat
https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/food_and_art