パーパス(目的による管理、パーパス経営)の策定・活用について話せます
■背景
コンサルタント及び大学の研究員として、
ホワイトカラーの生産性向上に関する研修やコンサルティングを通し、
・業務目的から組織の目的を再設定し業務を見直す(BPR)活動
・目的から業務を見直すワークショップ(研修)
・目的による管理(MBP)の導入
などに携わりました。
一例:「経営効果性追求のための業務改革」1996年産能大学出版部
■話せること
最近話題になっている「パーパス経営」というテーマは、まだ発展途上のイメージがあります。先駆けて実践されている企業のパーパスを見ると、様々なパーパス表現が有ります。
・壮大なパーパス:あらゆるステークホルダーを包含するパーパス
➢ときにはアドバルーンのようなパーパスとなっているものも
・組織の枠を超えていないパーパス:自己目的的なパーパス
・目標や前提のようなパーパス:例えば、SDGsに挙げられているような目標項目のパーパス
など、パーパスはユニークなもので、組織が置かれている状況により違いがあるのは当然ですが、どんなものでも良いという訳ではありません。効果的なパーパスには、表現すべきポイントがあります。また、パーパスを実践するには、組織マネジメントにパーパスを組み込むことが必要です。
ハーバードビジネススクールのランジェイ・グラティ教授は、パーパスには、次の二つがあると言われています。
・表層的なパーパス:社外の人が考えたパーパスは表層的にしか機能しない
・深層的なパーパス(=ディープ・パーパス):社員や役員が長い時間をかけて何度も議論する中から生まれるもので、組織の隅々にまで実装され、社員の一人一人の行動指針になっている。
今の企業(あるいは創業)理念やミッションは、表層的なパーパスになっていませんか? では、深層的なパーパスの例を確認しましょう。
例えば、松下幸之助の描いた企業理念の中核に「産業人の使命は貧乏の克服である。そのためには、物質の生産につぐ生産をもって、富を増大しなければならない」とあります。この理念を松下幸之助が大切にした理由は、以下の3つにあるようです。
①決断を下す根拠とするため
②社員が仕事に使命感をもてるようにするため
③困難に直面した時の支えとするため
この例から、パーパス経営の目指す姿が見えるかも知れません。
また、ハーバードビジネススクールのランジェイ・グラティ教授は、パーパスの効用について、以下の4つを挙げています。
1.企業戦略の方向性が明確になる
2.社員がやる気になる
3.ブランド価値が高まる
4.ステークホルダーやコミュニティーとの関係性が深まる
このようなパーパス経営を実践するために、
1.目標とするパーパスの創造(目的展開をベースとした価値観の共有)
2.目的の構造化(目標とするパーパスから部門パーパスへの展開)
3.現状業務の効果性評価(部門パーパスを基に現状業務を評価)
などが必要になるでしょう。
【話せること】
Ⅰ パーパス経営
1.パーパス経営とは
2.パーパス・ステートメントについて
Ⅱ パーパス(目的)について
1.そもそもパーパス(目的)とは
2.様々なパーパス
3.パーパスの効用
4,パーパスの成立要件
5.パーパスの性質
➢https://note.com/nice_minnow718/n/n1e8db0cf6ff7
Ⅲ パーパスの検討
1.パーパスの検討ステップ
2.検討推進(プロジェクト)体制
3.パーパスステートメントの作成
Ⅳ パーパスの活用
1.事業再構築
2.組織改革
3.マネジメント革新
など