農業をめぐる最新情勢と機能性農業資材開発について話せます
アグリビジネスをめぐる情勢は大きく変化しています。農林水産省による「みどりの食料システム戦略」や、今までにはない長期戦略化されたムーンショット型研究開発事業がスタートしています。両プロジェクトの根底には、化学合成品一辺倒から脱却し、作物(植物)本来の機能を活かした農業生産に貢献できる要素技術の開発が置かれています。植物体の周りを構成する人工物をも含めた周辺環境(土壌や微生物集団)を一体として捉えた共生体(ホロビオント)をターゲットとすることで機能性農業資材を新しい視点から開発することが可能です。単に生物を「個体」としてのみ見てきたプロダクトアウト的な開発から、ホロビオントを意識した開発のアイデアを提供します。
農薬のデザインからマーケティング、開発、普及、派生技術を活用した新規事業開発など、これまで培ったマネジメント力とアグリビジネスの経験知を統合させて、農業の新しい産業化を目指す新規事業をプロデュースします。機能性肥料開発、植物活性バイオスティミュラントの資材化、植物工場事業の戦略構築、環境制御を活用した機能性野菜開発の技術アドバイスなど、事業戦略構築から開発・商品化までの支援事例をご紹介します。
農業資材の開発では、光触媒技術と新素材フィルム、また医療用製剤とバイオスティミュラントなど、異なる要素技術を組み合わせた従来にはない新規な機能性資材の開発の支援も可能です。食糧生産としての農業から食養のための農業へ、植物の生理・生化学の視点からアグリビジネスにパラダイム・シフトを起こすノウハウをお伝えします。
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音響学的アプローチによる植物生育制御と病害虫防除について話せます
¥35,000~■背景 農薬の利用場面では、化学農薬や生物農薬とともに物理的手法(光や音・振動など)を併用した総合防除技術が開発されてきました。病害虫の総合防除(IPM)の概念は、過去50年以上にわたって研究開発されてきた経緯がありますが、病害虫に対する音響学的なアプローチは不明な点が多く、半翅目害虫種(ウンカ、コナジラミ類など)の配偶行動における交信攪乱(基質振動による定位行動の攪乱など)、蛾類に対する超音波による防蛾技術などで実用化研究が進んでいます。 音響学的なアプローチは、農業生産の場面においてはホスト植物を介して発現されます。その際、植物体も音響を感知しており、その特異性(組織部位や音響周波数、強度など)によって、様々な応答を引き起こすことが知られています。農業生産現場への音響学的アプローチの適用には、植物体が持つ防御機構の分子基盤との関係性からメカニズムを明確にしていくことが必要と考えられます。 ■話せること 近年、音波振動が、他の機械的刺激(風、雨、接触、振動など)と同様に植物の成長と発育を調節する外部刺激として注目されています。2014-2021年にかけて植物体の音信号シグナルの細胞内メカニズムが明らかにされ、農業分野での実装に向けた研究開発が進んでいます。植物の生体音響学メカニズム研究の動向および農業分野における社会実装に向けた取組みについて総括します。植物が本来有している生理学的機能を音響学的に活性化することで化学合成品に依存しない、環境調和型の農業の実現が期待されます。 既に、人工的な音波振動処理による植物に対する効果が明らかになり、細胞内分子レベルのメカニズムが解明されつつあります。植物の応答例としては、1.種子の発芽と成長促進、2.防御応答の誘導(病害抵抗誘導など)、3.非ストレス耐性の誘導、4.熟成、老化の攪乱遅延、5.光合成能の強化、6.マイクロバイオーム(微生物群集構造)制御の6つの事例が挙げられます。 さらに、音波振動は、昆虫の配偶行動にも密接に関係しており、交信攪乱による密度抑制が期待され、害虫防除技術としての利用が検討されています。また、鱗翅目害虫などの摂食行動(食害)によって引き起こされる咀嚼音振動が植物に化学的防御応答を誘導することも報告されています。植物による音響シグナルの知覚は、生殖成長におけるバズ受粉でも確認されています。マツヨイグサの花は、訪花する授粉者の羽音に反応して機械的に振動し、花蜜糖濃度を増加させることが観察されています。花の振動と花蜜糖濃度の増加は、いずれも特定周波数に固有であることが明らかにされています。 ■その他 イネの重要害虫であるトビイロウンカの配偶行動における交信攪乱による防除技術の開発を経験しています。また、コナジラミ類の摂食後のウイルス感染や病害発生をホスト植物の持つ病害抵抗誘導能の活性化の観点から殺虫殺菌混合剤の開発も経験しています。
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フード&アグリテックの開発動向および事業展望について話せます
¥30,000~■背景 2013年から作物のメタボロミクス解析によるパターン分析から栄養機能成分の同定、表示を支援、地域特産の機能性野菜「アグロメディカルフード」や「メディカルベジタブル」として商品化支援を経験しています。研究開発からマーケティング/販売戦略、モデル化までの広いフレームでの支援が可能です。2016年以降は、バイオスティミュラント開発、マーケティング支援活動を進めながら素材開発のベースとなるアグリテック、生産素材の栄養機能成分や植物タンパク質のフードテック展開などのコンセプトづくりを支援活動中です。 ■話せること 「食品」、「農業」、「テクノロジー」の三者がかけ合わさったフード&アグリテックが第3次農業革命として進行しています。このX-Tech(クロステック)は、生産性に重点が置かれた第2次革命からは、ICTとバイオテクノロジーが加わることで、次世代型の「食料供給」と「食・農エコシステム」が構築されようとしています。官民を挙げて進むこの技術革新は、農業、食品分野に従来にはない新しい事業機会も生み出しています。 進展著しいフードテックについて、政策展開とアカデミアの技術動向を交えながら「代替タンパク質」にフォーカスして「植物肉(PBF)」と「クリーンミート(培養肉)」、「細胞農業(培養ミルク、乳製品など)」、「細胞水産業(培養魚肉)」、「昆虫タンパク質」、「藻類タンパク質」について開発動向とスタートアップの研究開発を展望、事業機会の糸口を捉えます。 アグリテックは、「次世代型ファーム(植物工場、陸上養殖)」をケーススタディーに農業ロボティクス(基盤、露地、施設)、生産・流通プラットフォーム、アグリバイオのセグメントで最新の情勢を俯瞰、アグリビジネスの「いま」を概括します。 アグリビジネスをめぐる情勢は大きく変化しています。農林水産省による「みどりの食料システム戦略」や、今までにはない長期戦略化されたムーンショット型研究開発事業がスタートしました。両プロジェクトの根底には、化学合成品一辺倒から脱却し、作物(植物)本来の機能を活かした農業生産に貢献できる要素技術(フード&アグリテック)の開発、実装が目指されています。 ■その他 化学メーカーの食品事業展開に向けた技術動向調査から事業コンセプトづくりまでを支援、そのなかで「発酵」をキーとする代替タンパク質の事業開発の可能性を探索、事業化決定に貢献しました。