繊細な人が辞めない職場のつくり方について話せます
¥50,000~
■背景
私は中小企業診断士として企業の人材支援に関わるなかで、特に「まじめで丁寧な人が急に辞めてしまう」「退職理由が見えにくい」といった相談を多く受けてきました。実際に現場に深く入り込み、面談やヒアリングを行う中で、「辞めた人たちの多くがHSP的な特性を持っていたのではないか」と感じたことがきっかけで、HSP(Highly Sensitive Person)の視点から人材定着を考える支援を始めました。
HSPは人口の15〜30%に存在するとされ、音・人の感情・言葉の裏側など“目に見えない刺激”に敏感で、感受性が高く、共感性にも優れる一方、組織内でのストレスや疲弊を抱えやすい傾向があります。私自身もHSP気質を持ち、職場で無理を重ねて心身のバランスを崩した経験があります。
この経験から、私は「繊細さは配慮の対象ではなく、組織の力になりうる」という前提で支援を行っています。従業員を守るという視点だけでなく、気質を理解し、安心して力を発揮できる関係や環境を整えることで、本人の成長と組織の成果が両立できる仕組みを構築することが目的です。
HSPの方は、自分がHSPであることに気づいていないケースも多く、「辞める直前まで我慢しすぎている」ことが少なくありません。表面的な勤務状況や定量データだけでは見えにくい“違和感”をどのように把握し、組織としてどう対応できるかを一緒に考えることで、離職予防や職場改善につなげてきました。
私はこれまで、HSPに関する知見をもとに、企業の人材定着や組織コミュニケーションの改善支援を行ってきました。
本テーマでは、特別扱いではなく「理解と仕組み」で繊細な人の力を引き出す具体策についてお話しできます。
■話せること
HSPの視点を活かした人材定着のための環境・関係性づくりに関してご相談いただけます。特に「理由が明確でない早期離職」や「優秀な人材の突然の退職」に課題感を持つ方に向けて、HSP的な特性を理解し、仕組みとして支える方法をお話しします。
過去の支援事例では、HSP傾向のある若手社員が「チームに迷惑をかけたくない」「気疲れしてしまう」といった理由で退職を考えていたケースがありました。そこで、1on1の設計を見直し、月1回の“安心して弱音を出せる対話の時間”を組み込み、さらに上司の声かけフレーズを具体的に共有する「言葉のガイド」を導入。結果的に本人が安心してチームに残り、自発的な提案を行うようになりました。
また、職場内での「配慮疲れ」や「気づかれない違和感」を組織全体で共有できるよう、HSPに限らず“感受性の違い”を可視化するためのワークやミニ研修も導入しています。これにより、「あの人はこういうタイプ」というラベリングではなく、「違いがある前提で、どう働きやすくするか」をチームで考える文化を育ててきました。
使用したツール例としては、心理的安全性を測定する簡易チェックシート、面談用のHSP傾向ヒアリングシート、言語化が苦手な人のための“感じたことメモ”などがあります。
「どこまで気を遣えばいいのか」「業務負担とのバランスは?」といった現場の悩みにも実践的に対応しながら、“辞めない仕組み”“活かすマネジメント”への設計支援を行ってきました。
HSPといった気質に関わらず、「見えにくいけれど離職につながる要因」への気づきと、環境設計についてご相談いただけます。