氏名:開示前
私は現在、日本で3社、マレーシアで2社の計5つの会社を経営しています。私がこれらの会社を設立・運営する際に常に心がけていることは、「日本の良いものを届け、すべての人のためになるものにする」ということです。1つのビジネスを手がけるにあたっては、必ず「入り口から出口まで」という具体的なスキームを整えて展開しています。
日本の大学を卒業し、日本の大手銀行に就職した私は、日々の中で日本の伝統や文化のすばらしさ、食べ物のおいしさを学び体験してきました。また、母国マレーシアにおける政府機関での就業経験は、私に幅広いネットワークとフィールドを与えてくれました。
「Purity is our policy」これは私がマレーシアで最初に立ち上げた会社であるEdaran Komachiが掲げる理念です。ムスリムである私が、日本での暮らしの中で、心から安心して美味しく食べることができる米という素晴らしい食材を、そのままの美味しさで母国マレーシアの人々に食べてもらうにはどうすればよいのか。
私は日本国内の米農家に通い、流通を確保し、輸入した日本米を直接マレーシア国内で販売するためにこのEdaran Komachiを設立したのです。 そして今、この理念はジャポニカ米のマレーシア国内販売70%という高いシェアを実現しています。
日本においては、私はまずマレーシアハラルコーポレーション(MHC)という会社を設立しました。私は、日本の皆さんには「ハラル」の概念を、在日・訪日ムスリムに対しては憧れの国・日本での対応について、セミナーを開催し、著作 (決定版「ハラル」ビジネス入門) を出版しました。また私は、各メディアからの取材対応など、様々な形で啓蒙活動を行い、「ローカルハラル」という日本国内でのハラル基準を設定、発信して来ました。現在MHCはマレーシアでのテストマーケティング、輸出・販売などのコンサルティングも行っています。
2013年には、マレーシアとインドネシア、タイとの相互認証を持つ認証団体、一般社団法人ムスリム・プロフェッショナル・ジャパン協会の設立に至りました。この認証団体は、ハラルに対する日本国内外での認知度向上はもとより、日本の良いもの「Made in Japan」を、B to Bの形で海外のムスリムに届けることを可能にし、「日本とイスラム圏との架け橋になる」という私のビジョンを体現するための次なる一歩となりました。
さらに3つ目に設立したHM良知という会社では、MPJAが認証した「ハラル和牛」を2014年からインドネシアへ、また2017年にはマレーシアの和牛輸入解禁と同時に輸出を開始、インドネシアではおよそ9割、マレーシアでは3割強のシェアを占めています。このシェア率は、日本からのハラル和牛の輸出において、最大手のリーディングカンパニーとなっています。
海外では本物の和牛の味を知る機会が少ないことから、オーストラリア産の和牛や、本来は「和牛」と表記できる規格に該当しないものまでが和牛として売られていることが散見されますが、HM良知ではこうしたことのないよう、トレーサビリティーの管理体制のもと、上質な本物の和牛を海外に送り出しています。
その信頼性の高い和牛をマレーシア側で受け取り、広く販売しているのがマレーシアの2つ目の会社であるAAH NIPPONです。AAH Nipponの活動は輸入したハラル和牛を販売するにとどまらず、HM良知と協力し、肉のカットの仕方や調理方法などを広めるため、来年にはマレーシア政府の助力も得て、来年早々にはカッティングセンターを開設します。
カット技術の専門家を擁するにあたっては、日本企業のマレーシアでの現地法人の立ち上げなどもサポートした結果のセンター開設です。HM良知、AAH Nipponは、輸出入のみならず、日本の食文化を広め、技術移転を推進し、マレーシアにおける雇用の創出をも期待される活動を推し進めています。
このような日本とマレーシアの両国で培ってきた多様なビジネス経験から、マレーシアへの進出・事業拡大の戦略から、会社設立の具体的な方法、ネットワーク作りのノウハウなど、パワフルなサポートを提供することができるでしょう。