北欧の玩具メーカー レゴ社における製品開発プロセスについてお話できます
・各サテライトスタジオとデンマーク本社の全チームが参加しての新規商品コンペで最も高い得点を獲得しました。
・上記の世界5カ所のサテライトスタジオ間でコンペティション形式で開催された新商品開発で、見事商品化を実現しました。
■その他
いつごろ、何年くらいご経験されましたか?: 1991~2000年。
どちらでご経験されましたか?: レゴ社東京開発センター
その時どのような立場や役割でしたか?: デザインチームのリーダー(シニアデザイナー)としてデンマークの本社へ提示する製品案を創作していました。
一番誇りに思う成果はなんでしたか?: 当時、世界5カ所にあったレゴ社サテライトスタジオ(ウインザー、ボストン、ミラノ、コペンハーゲン、東京)の内、最も高い評価を東京スタジオが得ていたことです。
一番の課題はなんでしたか?また、その課題をどう乗り越えましたか?: 東京スタジオ開設準備が進められていた1990年頃、ヨーロッパでは「日本=物まね製品」という観念が強くあり、日本に開発スタジオを作っても良いアイデアは出てこないと社内で議論されていたそうです。そのネガティブな先入観を他のサテライトスタジオを上回り、ヨーロッパ本社のマネージャー達を関心させる製品案を生み出すことで覆し、後には最も優れた開発スタジオという評価を得ました。
どんな人にアドバイスを提供したいですか?: 海外資本企業のサテライトスタジオで、デザインを中心とした開発業務につこうとしている人達です。
この分野は今後どうなると思いますか?: 玩具マーケット規模として日本の魅力は中国のマーケット拡大で薄れると思います。しかし、独自のカルチャーに根ざしたユニークさと質の高さがあるので開発拠点としての日本に興味を示す企業は今後もあると思います。
謝礼金額の根拠はなんですか?: 私同様の経験をした日本人デザイナーは全部で5人しかいません。大変ユニークな経験と思います。