ロボットの外部製造委託の取り決めについてについて話せます
¥50,000~
■背景
ロボットメーカーは事業拡大に合わせて付加価値の低い組立作業を外部に委託する傾向がある。特に廉価版のロボットはコスト競争が厳しい為にアウトソースの活用を積極的に行っている。その一方で高機能高性能モデルについては自前の製造ラインで生産を行っている。効率を最大化させる為に外部委託業者にある一定レベル以上の責任を与える事によりロボットメーカーがそれほど世話をしなくても外部委託業者が自走できる様に運用取決め、教育等をしっかりと行う必要がある。外部委託業者は一定の責任範囲を持つことでその範囲内で自由に利益を出すことが許されており、自社努力や工夫により収益を増大させることができ、ロボットメーカーとしては外部委託業者をきちんと管理をしていれば何もしなくても利益を生み出してくれるありがたい存在となっている。実際のロボット組立外部委託における運用上の取決め、管理項目、教育、連絡方法は一朝一夕で決められるものではなく、実際のものづくりと日々の改善によって品質が保たれているのが現実である。ロボットで使われる加工部品、購入部品は基本的に納期が長く、最大で納期が1年近く掛かるものがありより精度の高い生産計画が求められる。ロボットメーカーは適当なタイミングで生産数量フォーキャストを外部委託業者に通知する必要があり、その情報の精度に責任を持つ必要がある。時にはそのフォーキャスト通りに行かない事もあり、ロボットの生産後出荷せずに一定期間が経過すると買い上げなければならない。そうしないと運転資金の乏しい外部委託業者は運転資金がショートしてしまう。この様に外部委託業者を使った実際の事業運営には細かな取決めが必要となってくる。
■話せること
外部委託業者を使ったロボット生産事業について以下の内容をお話しできます。
■ロボットメーカー側
技術系
・作業/技術標準の提供---理想的な作業・調整方法を文書化
・BOM(部品表・構成一覧表)/図面の提供---最新図面の管理
・帳票類の配布(4M・工程異常・予防)---外部委託業者に対して規定の帳票にて異常を報告させる
生産・調達系
・生産フォーキャストの提供---営業部門からの情報を反映して作成
・生産会議の開催---生産フォーキャストの説明、通知
・キーコンポネント/長納期品の価格納期交渉
・支給部品の提供(必要に応じて)---生産に遅れが出ないようにタイムリーに支給
品質管理系
・工場監査の実施---品質管理部門を巻き込み、定期的に実施
・4M変動管理(人/機械/方法/材料)
・工程品質異常管理/分析
・予防措置管理
■外部委託業者側
技術系
・工程レイアウト/安全管理---生産に適した労働環境の整備
・作業/技術標準の遵守及び作業指示書の作成---設計変更時には併せて要変更
・作業者の教育・管理 --- 作業品質確保
・工具/治具/測定器類の管理 --- 校正が必要な機器は定期的に実施
生産/調達系
・生産フォーキャストに沿った部品調達/納期管理
・生産会議にて生産状況の報告(リードタイム/不良率等)
・キーコンポネント/長納期品の納入状況報告---キーコンポネントのショーテージを確認・報告
・資産管理(流動品/支給部品含む)棚卸実施---日常的な資産管理は重要
品質管理系
・工場監査の受入れ(定期的)
・4M変動/工程品質異常/予防措置の報告
・部品受け入れ基準の制定(主に加工品)
・出荷検査の実施/検査記録の管理