レーザ発振器、およびレーザ発振器を使ったアプリケーションについて話せます

エキスパート

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現在、レーザ発振器は産業界の生産工程に浸透してきています。しかし、ほんの数年前まで、レーザ発振器は未知なる機器、或いは得体の知れない力であり、一部の特殊な勉強を受講した方々だけの特殊技術と見なされてきました。私は、レーザ発振器を取り扱う商社、アメリカのレーザ発振器メーカの日本販社、ドイツの光学系メーカの日本支社と、レーザ発振器に関わる仕事に常に携わり、具体的な対策や利点だけでなく、対応不能な場合の理由も含めて紹介し続けてきました。また、昨年は光産業創生大学院大学が開催するデモ実習においても、優位性と危険性を併せて紹介してきました。この経験を、可能な限り世の中に知らせていき、日本以外でのレーザ発振器を用いた使用例も含めてお話し、日本における新しい技術の柱を立てる一助にして戴きたいと考えております。

■その他
丸文株式会社 レーザ機器部にて、主に半導体レーザ(米国SDL社)、空冷アルゴンガスレーザ、半導体励起固体レーザ(共に、米国JDS Uniphase社)の営業を11年間。米国エクセルテクノロジーの日本法人にて、フラッシュランプ固体レーザの営業(米国Continuum社)を2年間。ドイツJenopitik社日本法人にて、自動車部品向けレーザ加工装置の営業を4年間。カンタムエレクトロニクス株式会社にて主に中国Huaray Precision Laser社の半導体レーザ励起固体レーザ営業を2年間、現在に至ります。
どちらでご経験されましたか?: 丸文株式会社、エクセルテクノロジー株式会社、イエナオプティック ジャパン株式会社、カンタムエレクトロニクス株式会社
その時どのような立場や役割でしたか?: 主に、営業、およびマーケティング。エクセルテクノロジー株式会社時代には、理化学向けレーザ発振器の調整作業にも携わってきました。イエナオプティック ジャパン株式会社では営業、マーケティング。カンタムエレクトロニクス株式会社では、営業、マーケティングおよび一部アプリケーションのためのオペレーションも直接実施しています。
一番誇りに思う成果はなんでしたか?: 採用されたレーザ発振器を搭載した加工装置に問題が発生した場合、クライアントと共にユーザのサポートを実施し、トラブル解消の一助となったこと。
レーザ発振器の原理、技術の具体的な説明は殆ど世の中に行われていないと思います。そのため、レーザ発振器と既存の工法、それぞれの利点と欠点を理解して戴くために時間が掛かることです。また、日本では考えられないほど、世界ではレーザ発振器を工法として導入しています。しかし、日本ではレーザ発振器を使った利点より、既存の技術を守り続ける保守性が強い点を感じています。私の仕事は、この利点と欠点を継続的に、根気よく話し続け、判り辛い説明を如何に簡単にお話できるか、考え実践することです。
どんな人にアドバイスを提供したいですか?: 私個人の感想ですが、日本のレーザ業界は、開放的になりたいと努力してきながら、業界外から見ると閉鎖的に見られていた、と感じています。例えば、アニメーションの世界で強力な武器として表現されていて、兎も角恐怖に満ちた怪しげな力、或いは違う世界から現れた人外の技術、とも思われているように思います。確かに、レーザ発振器は非常に特殊な機器です。しかし、知ってみたい、使ってみたい、と思う興味は、全ての人にとって重要で、人間はこの好奇心を理解し、咀嚼して血肉とし、自らの技術として発展してきました。そのような興味がある方々であれば、できる限り平易な表現を使って紹介し、具現化していくお手伝いをしたいと思います。
この分野は今後どうなると思いますか?: 例えば、エネルギーの空間伝送という技術があります。世迷言のようですが、長年日本でも具体化するために力を注いできています。現在世の中で稼働している原子力発電とは異なる、核融合技術でもレーザ発振器が使われています。日本の加工分野では、特に自動車部品関連が大きく発展していますが、大型建築物や、今まで加工するのが困難だった素材への加工にも使われていくでしょう。実用分野では、DNAの検出技術の向上はレーザ発振器の採用と、測定結果を高精度化の結果です。また、今まで存在しなかった物質を生成する分野でも使われています。宇宙の摂理を解析するための研究にも寄与しています。

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