技術者のアイデアを引き出す仕組みづくりについて話せます
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■背景
私は製造業のテクニカルサービス部門にて約10年間勤務し、課長職として新製品の企画・設計・顧客提案・特許取得などを担当してきました。特に中小製造業において、現場兼務で開発を行う体制のなか、いかにして技術者や若手のアイデアを引き出し、成果につなげるかに試行錯誤を重ねてきました。
この間、従来機の生産性を倍に高めた新製品の開発、他社にない高性能装置の実現、複数の特許出願などを通して感じたのは、「優れた技術」は突然生まれるものではなく、現場の気づきや不満、感覚的な違和感を拾い上げる仕組みと文化があってこそ形になるということです。
私自身の経験から、開発専任体制が整っていない企業でも「人の力」を引き出す設計が可能であることを伝えたく、このテーマを設定しました。
■話せること
私は中小製造業において、現場と開発を兼務しながら新製品開発を推進してきました。限られたリソース、兼務の中での時間制約、多忙な現場メンバー。それでも「なんとか新しい価値を生み出したい」と思うとき、必要なのは“優秀な人材”ではなく、“引き出せる仕組み”だと実感しました。
まず実践したのは、「月1回の気づき共有会議」です。目的は“開発テーマの発見”で、内容は「最近困ったこと・違和感を感じたこと」を全員から出してもらうというもの。ここではアイデアの良し悪しよりも、「出すこと」に価値を置きました。「発言する」ことが習慣化すると、現場視点のヒントがどんどん上がってきます。
さらに、「他部署の人がその話にアイデアを足す」ことを推奨し、開発部門だけで完結しない「掛け合わせの発想」が生まれる仕掛けも設けました。これにより、製品改善のネタや、新しい装置アイデアの原型が複数生まれました。
もう一つ重視したのは、心理的安全性の設計です。「上司が否定しない」「小さなアイデアでも記録して全体共有する」「実験だけでもやってみる」など、発言しても無駄にならない空気づくりを徹底しました。また、開発提案をしてくれた社員には、必ずフィードバックと小さな称賛を伝え、「やってみてよかった」と感じられる経験を積ませます。
特に若手技術者や新規配属者には、「まず見つける力を育てる」ことを意識してサポートしました。たとえば、製品の不具合を観察して記録する、改善提案を考えるワークを行ったり、自ら試作実験を担当して「現象→仮説→検証」の流れを体感させることを行いました。
中小企業では、開発専任者が少なくても、“発想できる土壌”と“巻き込み設計”があれば技術開発は可能です。
このテーマでは、以下のようなご相談に対応できます:
・技術者がアイデアを出しやすい環境の作り方
・少人数でも開発が進む会議設計とファシリテーション
・若手技術者を育てる現場ワークの設計方法
・アイデアが組織に蓄積される仕組みの作り方
・特許取得や性能改善に結びついたアイデア創出例
現場での創造性を引き出したいと考える経営者・マネージャーの方に、実体験に基づいたリアルなアプローチをご提供します。