カラーマッチングについて話せます
■背景
ソニー株式会社入社後、一貫して映像のデジタル信号処理技術開発に従事。業務用カメラからディスプレイまでの(ベースバンド)信号処理アルゴリズム開発経験が豊富。ディスプレイ開発では信号処理のトップ階層開発に従事し、現在の業務用ディスプレイのベースを築いた。直近数年はVirtualStudio開発に軸足を移し、必要とされるカラーマッチングアルゴリズム、LEDの光学特性を検討した。更に研究開発テーマとして人間の空間認知と臨場感、実在感の関係を映像を用いて検討した。
■話せること
1.カラーマッチングに関して
業務用ディスプレイの重要な要素の一つにカラーマッチングがある。同一機種間は勿論、場合によっては異なる機種間(異なるデバイス間)でのマッチング要求される。この場合、ディスプレイの分光特性に加え人間の目の視覚特性を考慮した色差算出、アルゴリズム検討が必要となる。このアルゴリズム開発をリードし、更に応用してオンライン診療やVirtualStudioに展開した。特にVirtualStudioにおいてはカメラでのディスプレイ再撮が入る為、カメラからディスプレイの分光特性に加え撮影照明の影響も考慮する必要がある。
2.立体視と空間認知に関して
2023年以降は実務と平行し、人間の空間認知と臨場感の関係を紐解くべく、UnrealEngineを用いた立体空間再現を動的に行い立体視における問題点や可能性を検討した。現状の立体視は臨場感(人間の認知)観点では不足する要素が多く改善の余地が大きいと感じた。