土の健康診断、土づくりの重要性と土壌微生物の役割等について話せます

エキスパート

氏名:開示前


■背景
大学時代から、微生物、土壌微生物、土壌肥料の分野に関心を持っていました。1980年代は土壌病害を抑止する微生物の発見が相次ぎ、農薬を使わず微生物で病害抑制の研究に注目していました。しかし、半世紀経過後も大きな進展はなく一進一退を繰り返すばかりでした。この理由は土壌微生物の数があまりにも膨大で多様で複雑である為とされてきました。これを解決するには、複雑系をざっくりと全体を捉える手法が必要で、多くの土壌を簡単・迅速に診断する様な生物性診断技術の開発とその普及がカギとなると考えました。その為にサカタのタネ転職し、産総研・東京工科大学との連携を構築し、土壌診断用バイオセンサーの研究開発に注力しました。特許取得・製品化も行いましたが、利益を出すことができず事業撤退となりました。SDG’sなど人々の環境への意識変化が起こり、2021年農林水産省がみどりの食糧システム戦略にて、減農薬・減化学肥料、有機農業へと大きく舵を切るのに合わせて、会社を設立しました。2024年には新装置も稼働始め、特許出願も行いました。

■話せること
従来から土づくりの重要性は言われていますが、「経験と勘に基づく土づくり」は、難しく、良否判定ができませんでした。今後は、「科学的データに基づく土づくり」を行っていきましょう。有機農業を目指す生産者の多くは、農業未経験や経験年数の浅い人です。経験と勘に基づく土づくりはハードルが高く、科学的データに基づく土づくりで結果を示せれば、安心して農業生産に取り組めます。土壌診断用バイオセンサーの基本原理は、外から侵入してくる病原微生物を電極に装着します。電極を土壌微生物たちのいる中に入れると、微生物達は外敵が来たと認識するとこれを排除しようとします。この反応を抑止力として検出するものです。健康な土は、病原菌が来ても排除する事が出来ます。病気がちで弱っている土は、病原菌を排除する力が弱いです。この様なデータから、土づくりの良否判定を行います。
現場土壌は多様で、様々な作物を作付けし、様々な資材施用が行われています。水はけの良い土もあれば、悪い土もあります。砂質の土や粘土質の土、火山灰土等様々です。化学肥料・農薬を使用した圃場、無農薬栽培、自然栽培など様々な栽培方法があります。これらの状況をよく聞き取り調査しながら、生産者の立場に寄り添ってアドバイスをすることが大切です。

■その他
●サガテレビ
https://www.sagatv.co.jp/news/archives/2024071817221
土壌微生物に魅せられ40年 ”土のお医者さん”病害発生のリスク抑える力や地力など診断【佐賀県】 (24/07/18 18:18) (youtube.com)
●佐賀新聞(24/07/06)
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/1275170

プロフィール 詳細を見る


氏名:開示前

1984年より日東化学工業株式会社(三菱レイヨンと合併し社名変更)に入社・17年間、微生物関連の研究、資材開発に携わり、その間、東京大学の発酵学研究室にて4年間学ばせて頂きました。
2001年より株式会社サカタのタネに転職し、10年間、微生物活用プロジェクトチームにて、産総研・東京工科大学と共に産学官連携で土壌診断用バイオセンサーの研究開発を行いました。特許取得・製品化まで行うも十分な利益が得られないまま事業撤退となりました。
その後、資材統括部に在籍し、10年間農業資材の開発・営業経験をさせて頂きました。
退職を期に装置を譲渡して戴き、2021年に会社設立・土のお医者さんとして事業を始めています。


職歴

職歴:開示前

謝礼金額の目安

¥50,000 / 1時間

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