設備のFMEAの進め方について話せます
■背景
設備のFMEAという場合には、2つの意味合いのFMEAがある。
一つは設備を設計する場合のFMEA(製品設計でいう設計FMEA(DFMEA))、もう一つは設備製作に対するFMEA(製品製造でいう工程FMEA(PFMEA))です。
今回は後者の設備製作におけるFMEAの進め方について述べます。
■話せること
PFMEAと同様、各STEP毎にコメントすると・・
①工程抽出
工程抽出とは、製品のPFMEA分析を行う際と同様、工程順序、作業内容等を記載する部分に工程名・工程詳細・作業内容を記述することです。
②故障モード設定
抽出された工程ごとに想定される作業上の不具合モードを洗い出す作業が、故障モード設定です。
③影響度合い評価
工程ごとに設定された故障モードに対し、その影響度合いを評価する作業が、影響度合い評価です。
④発生度合い評価
工程ごとに設定された故障モードに対し、その発生度合いを評価する作業が、発生度合い評価です。
⑤検出度合い評価
工程ごとに設定された故障モードに対し、その検出度合いを評価する作業が、検出度合い評価です。
⑥重要度評価と対策
工程ごとに設定された故障モードに対する各評価点をもとにその重要度評価を行う作業が、重要度(危険優先指数)評価となります。重要度は 各工程の影響・発生・検出の評価点をすべて掛け合わせた点数で表し評価するものですが、この重要度の評価点数の対策を実行するための基準付けは、10点法では、100点~300点程度となります。
設備のFMEA(設備製作のFMEA)は、上記のように通常の生産品のPFMEAと同様のやり方が必要となりますが、影響・発生・検出の評価点基準については各社の実状に応じた設定が必要になります。 又、故障モード等を抜けなく、設定していくためには、チームとして実施すべき内容です。(チームとは この場合、設備設計部署、設備製作部署、設備検査部署、営業等、クロスファンクショナルなチーム
以上のことを踏まえ、設備のFMEAを支援し、定着化を進めることが コンサルティング対象となります。
このような内容について説明いたします。
https://www.pec-kumata.com/post/machinefmea
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特性要因図のあり方について話せます
¥35,000~■背景 生産技術業務の中で、頻繁に使用する特性要因図のあり方についてコメントします。 特性要因図(fishbone diagram,cause effect diagram)は、品質管理の手法の一つで、製品の品質特性に関連する要因を列挙する手法です。特に生産技術の場合は、工程で発生する不良現象等に対する要因を(頭を整理するために)見える化し、皆で議論し、主要因を特定していく目的でごく普通に活用する手法でもあります。 特性要因図はQC7つ道具の一つであり、生産技術に従事している方は、その使い方も習得しておくと便利です。 ■話せること 特性要因図を作成するにあたっては、以下のように行います。 ①課題(特性)を決めて背骨を作る。(生産技術関係では、不良内容等を特定) ②大骨を作る( ※)5M1Eの関連に分けて大骨を作るとわかりやすい。) ③中骨を作る(大骨の要因となりうる内容を記載) ④小骨を作る(中骨の要因となりうる内容を記載) 上記の大骨、中骨、小骨に分類して要因を整理し、視覚化して全体像を把握しやすくすることが特性要因図の特徴です。特性要因図は、原因調査や課題整理、情報共有などに活用されます。 ※)上記、大骨部分の5M1Eについては、下記の内容となります。 1. マシン(テクノロジー)(Machine) 2. 方法(プロセス) (Method) 3. 材料(原材料、消耗品との情報が含まれています。)(Material) 4. マンパワー(肉体労働)/マインドパワー(脳の働き):(Man) 5. 測定(検査) (Measurement) 6. 環境(Environment) この特性要因図を、生産技術業務の様々な課題に活用できれば、業務効率向上に役立つことになります。その活用の方法・進め方に対する支援・指導がコンサルティング対象となります。 ■その他 https://www.pec-kumata.com/post/fishbonediagram
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Tier1(ティア1)企業のあり方について話せます
¥40,000~■背景 当生産技術コンサルタントが、過去、大手自動車会社のTier1企業を対象にコンサルを実施した中で、「Tier1のあるべき姿になること」という課題に対し取り組み、検討した経緯があったため、そのあるべき姿とはどういうことなのかについて少し整理してみました。 まず、おさらいになりますが、基本的に自動車業界におけるTier1やTier2の意味は、OEM(カーメーカー)との取引関係にあり、下記のようになります。 ・Tier1:OEMと直接取引をしている会社・またはその部品 ・Tier2:Tier1と直接取引をしている会社・またはその部品 ・Tier3:Tier2と直接取引をしている会社・またはその部品 ■話せること 背景説明での位置づけにおいて、Tier1のあるべき姿としては ①OEM(カーメーカー)に対し高い信頼を受けること。②Tier2以下の企業の適切な管理をおこなうこと。 ③Tier1として、自社の管理体制、運営能力が優れていること。などが考えられます。 以下順にその内容についてコメントします。(今回は生産技術側面からのコメント) ①OEM(カーメーカー)に対し高い信頼を受けること。 Tier1の位置づけとしては、OEM(カーメーカー)に対し、Q(品質)C(コスト)D(対応納期)すべてにおいて、満足されるべき存在であり、生産技術分野においても、対応製品において高い生産技術力を保持していることが求められているということです。 ②Tier2以下の企業の適切な管理をおこなうこと。 Tier1としては、Tier2以下で生産している部品(素材も含む)に対しても、その管理責任があり、スルーで見た品質管理が重要となります。生産技術分野においても、仕入先(Tier2)の工程監査などに対応し、製造のプロとしての指摘・指導をしっかり行うべきことは言うまでもありません。 ③Tier1として、自社の管理体制、運営能力が優れていること。 新製品の初期流動管理、流動品のトラブル対応、日常管理、各種改善など、高いレベルの管理体制、運営能力を持つことが重要であり、生産技術としても、特に生産準備、製造対応において中心的に対応することが要求されているということです。 ■その他 https://www.pec-kumata.com/post/tier1
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管理図のあり方について話せます
¥35,000~■背景 生産技術が対象とする量産ラインや各加工工程・設備の品質管理において必要となる管理ツールに管理図(Control Charts)があります。 管理図は、品質管理に欠かせない「QC7つ道具」のひとつです。管理図を適切に用いれば、製造工程の安定度を把握し、品質の分析や異常検知などをスムーズに行うことができます。 管理図 (かんりず、 英: control chart )は、生産現場において、 品質 や製造工程 が安定な状況で 管理 されている状態にあるかどうかを判定するために使用するグラフです 。 時間ごとの状態をグラフ上に配置し、従来までの傾向と異なるデータや管理限界線を逸脱したデータの有無から異常の発生を判定することができるものです。 製造業にとって生産した製品の品質を維持・向上することは重要な課題です。ニーズに合ったレベルの品質が保たれた製品でなければ、顧客に納得してもらえず、クレームを招く可能性もあります。目標となる品質レベルと実際に生産された製品の品質レベルに差が生じていないか、生じているならどの程度の差なのかを調査・管理することは、業務改善や収益率アップに欠かせません。この品質管理に役立つツールのひとつが管理図です。 ■話せること 管理図には、①計量値の管理図 と、②計数値の管理図 の2種類の管理図があります。 ①計量値の管理図 計量値管理図には連続して変化するデータを使用します。代表的には「X-R管理図」「X−s管理図」があります。 「X-R管理図」 X管理図では群間の変動を、R管理図ではバラつきの変動を確認できます。製品の寸法や重量、硬度や純度といった品質・工程を管理する場合に利用される管理図です。 「X−s管理図」 データの最大値・最小値まで使用するX-R管理図ではデータ数が多くなり範囲ないのバラつきがわかりにくくなるというデメリットがあります。X−s管理図ではバラつきをわかりやすくするため、範囲Rではなく標準偏差sを使います。 ②計数値の管理図 計数値管理図は離散的なデータである計数値を使った管理図です。主に「P管理図」「Pn管理図」「C管理図」「U管理図」などがありますが、ここでは、よく使用される「P管理図」「Pn管理図」について説明します。 「P管理図」 P管理図は不良品の割合、つまり不適合率Pを用いた管理図で、不良率管理図とも呼ばれます。不良個数Pnを検査個数nで割った不良率Pを使って工程管理する管理図です。製品の良・不良のみで判定し、サンプル数は一定であることがP管理図の条件です。組立不良などを検出する際に使用されます。 「Pn管理図」 Pn管理図は、P管理図と同じく製品の良・不良に分けて管理します。ただし、P管理図と異なり、不良率Pを計算せず試料(検査に使う材料)の不良品個数を基に品質管理を行います。溶接強度不良などを検出する際に使用されます。 以上のような、管理図の活用上の注意ポイント等に関する指導・支援が生産技術コンサルティング対象となります。 このような内容について説明いたします。 ■その他 https://www.pec-kumata.com/post/controlcharts