カスタムオーダーECサイト開発について話せます
■背景
2021年に収納ボックスのカスタムオーダーECサイトの開発に携わりました。開発したカスタムオーダーECサイトは①Webサイト+②注文システム+③管理システムの3つのサブシステムから構成されており、私は②注文システム+③管理システムを1名で開発しました。
注文システムに求められた要件の一部を下記に示します。
・ボックスタイプと引き出しタイプの2つの収納ボックスに対応すること
・ユーザーが寸法などの仕様を入力すると商品の金額とイメージ画像がほぼリアルタイムで表示されること
・商品をショッピングカートに追加して注文/問合せができること
・クレジットカード決済ができること
・注文/問合せ完了メールを自動送信できること
管理システムに求められた要件の一部を下記に示します。
・ログイン時に2段階認証を設けること
・注文/問合せを一覧表示/詳細表示/CSVエクスポートができること
・注文データから工場で使用する製造仕様書の帳票出力ができること
・価格表(商品の金額を計算するためのデータ)をExcelファイルのアップロードで更新できること
・商品の発送完了メールの文面を自動生成できること
・各種メールのテンプレートを編集できること
開発期間は2.5カ月間、開発費用は200万円程度でした。同じような規模のカスタムオーダーECサイトの開発費用の相場は400〜500万円くらいだと思いますが、下記のような理由から半額程度の費用で開発を受託しました。
・補助金活用事業だったので支払可能な上限が決まっていた
・自分が挑戦したことのない分野だったので経験を積みたかった
・お客さま(委託者)が発注前に仕様を入念にチェックしてくれたので手戻りのリスクが低かった
・お客さま(委託者)が私に対して一介の下請け企業ではなく1人の専門家として親切丁寧に接してくれたので報いたかった
■話せること
1. 商品金額をリアルタイムに表示する機能の実装方法
カスタムオーダーECサイトではユーザーが入力した仕様に応じ、商品の金額をリアルタイムで表示する機能がほぼ必須です。ユーザーが入力できる仕様が増えれば増えるほど、商品の金額を計算する処理は複雑になります。私が開発に携わった収納ボックスのカスタムオーダーECサイトでは、データベースに登録された価格表(商品の金額を計算するための基礎データ)からユーザーが入力した仕様に応じた算定基礎金額を拾ってからそれらを加減乗除することで商品金額を計算しており、実装の詳細についてお話しが可能です。
2. 製造上の制約に応じた入力値検査(バリデーション)の実装方法
物理的に製造できない仕様の組み合わせがあります。一例として収納ボックスの場合、寸法が一定より小さければキャスターや取っ手をつけられません。製造できない仕様の組み合わせで注文/問合せをして後から「できません」と連絡が来るのはユーザーの購入体験を著しく損ないます。特に注文でクレジットカード決済を利用している場合は返金が必要なので手数料の損害が発生します。製造できる仕様でのみ注文/問合せができるように入力値検査(バリデーション)を実装する必要があり、詳細についてお話しが可能です。
3. 開発費用を低く抑えるための工夫
開発に携わった経験を踏まえ、開発費用を低く抑えるための工夫についてお話しが可能です。一例としてはクレジットカード決済が挙げられます。ECサイトなのでシステム上でクレジットカード決済できることが理想ですが、後から手動で決済URLを記載したメールを送付することで決済機能の実装とテストに要する費用を大幅に削減することができます。その他にも「こういった機能を追加/削除したら工数や金額はいくらくらい変化するか」について大まかな規模感を即答することが可能です。
■その他
オーダーメイド本棚のカスタムオーダーECサイトのデモを公開しており、下記のURLからアクセス可能です。
注文システム: https://shelf-public.loremipsum.co.jp/
管理システム: https://shelf-admin.loremipsum.co.jp/