半導体製造用超純水の製造技術、水質分析技術について話せます
■背景
栗田工業株式会社に入社して以来、海水淡水化、廃水回収、純水、超純水、医薬用水の製造装置開発に携わってきました。初期には当時実用化されて間もない逆浸透(RO)膜の上記装置への適用試験や、RO膜を使用した装置の試運転、トラブル対応等を行ってきました。1980年頃からは、発展してきた半導体製造に向けた超純水装置の開発を行ってきました。超純水の水質はごく微量の不純物濃度で評価しますが、半導体の微細化に伴って超純水の水質向上(不純物濃度低下)が求められるため、t超微量不純物の分析法を開発し、これをより高度の超純水水質を保証する超純水製造装置の開発に適用し、納入先での水質確認に適用するということを繰り返してきました。
超純水の水質監視のために種々の計器がありますが、超純水の開発のためにも水質計器の必要性があるため、計器メーカーと協力して新たな計器の評価を行い、開発に協力したこともあります。しかし市販されている多くの計器は実際に最近のユーザー(半導体メーカー)が知りたい不純物濃度を検知するには感度が不十分であり、大きな水質異常が起きていないことを確認するために用いられているのが実情です。現場の計器でなければ測定できない項目もありますが、実際の濃度は超純水をサンプリングしてラボ内で超高感度分析を行うことで測定しています。ごく微量の汚染混入を防止するサンプリング方法ー移送方法ー分析手法を開発し、分析担当に指導移管することが重要な業務でした。
定年後は関連会社にて環境計量士として分析の監理にも従事しました。
■話せること
上のような経験から、超純水中の不純物が半導体製造に与える影響や、超純水の作り方、水質評価項目とその濃度レベル、分析方法-特に超微量の不純物(金属、イオン、有機物、微粒子)の分析、水質評価方法、水質計器の種類やメーカー、測定原理など、超純水に関する広い範囲について相談に乗ることができるものと思います。水質計器については、ユーザーでもありますので今後開発するものについてはユーザー目線での提案等も可能かと思います。
また、半導体用超純水に限らず、他の水処理技術、用水処理、廃水処理、廃水回収等についても一般論的なレベルでの解説、相談ができます。