株主・機関投資家対応(含、株主総会対応)、資本政策、配当政策について話せます
利益水準は低いものの過去の蓄積もあり純資産が厚く、即ち、ROEが必ずしも高くない会社、しかも、筆頭株主をはじめ外国人株主比率が常時45%~50%程度、且つ、それぞれが「もの言う株主」ではないものの、配当含め少なからぬ株主還元を求められる会社にあって、自社株買い、特別配当などいくつかの資本政策を繰り出しながら、株主総会を乗り切ってきたという経験があります(もちろん、中長期的に利益水準の向上が見込めれば必ずしも資本政策に舵を切らなくてもいいのですが、事業環境が厳しい中にあって、まずは時限立法的な施策として資本政策に傾注してきたという流れがあったとご理解いただければ幸いです)。
また、単に資本政策を推し進めるだけでなく、外国人株主については年に1回は海外(ロンドン)へ赴き、もう1回はビデオ会議で対話を図り、国内の株主・機関投資家については、決算説明会と個別訪問(ここ2年はオンライン対応でしたが)によって丁寧な対話を続けてきました。こういう地道な活動は、株主総会への票読みという避けては通れないものが副産物として得られるというメリットがあるのも事実です。
なお、一部の著名な「もの言う株主」からも訪問を受け、定期的に対話を持ちました。業界再編への強い意欲を見せながらも、結果的には私の在任中は大きなアクションはなく静観のままでしたが、この種の経験も貴重なものとなっております。