業務用機器等の複数モデル設計・開発時の、設計工数低減、共通化率向上、モジュール設計化の進め方や実例をお話しできます

エキスパート

氏名:開示前


■ 具体的な経験の内容、および実績・成果
クライアントの対象商品は、部品点数にも比較的シンプルな商品ではあるが、仕様・要求の多様性や短い納期など典型的なB2Bであり、製品の半分以上が都度設計であるため機種ごとの販売台数も少なく、これを要員投入でなんとか解決していました。結果として、設計者数の数が足りない、長いリードタイムが原因で失注が増加してシェア低下、また品質トラブルも出始めるという状況でした。

設計再利用を促進し、各コンポーネント間での調整作業を軽減し、後戻り作業も最小化できる、組織的・体系的な効率的群開発の仕組みの導入・定着を目的に、専門家・ファシリテーターとして約5ヶ月間隔週で設計者数名に対して数時間のワークショップを開催し、彼らに効率的群開発・設計のスキルやナレッジをトランスファーし、彼らを通じて部門長以下全設計者が新しい開発・設計のスタイルに移行することができました。

■ そのときの課題、その課題をどう乗り越えたか
今回は、それまでのようにクライアント先に半年以上常駐しながらのスタイルではなく、クライアント側からの要望でⒶコンサルティングフィーの大幅削減と、Ⓑ設計者へのスキルトランスファーを目的としてプロジェクトが開始されました。①商品が比較的シンプルであることと、顧客仕様が一品一様になりがちな商品であるため、そもそもどれくらい設計効率化などできるのであろうかということと、②隔週で数時間のワークショップセッションを開催したところでどの程度スキルトランスファーができるだろうか、というふたつの懸念がありました。

しかし、実際に隔週ワークショップを始めてみると、予算や時間の制約上、それまでの同種のプロジェクトにおける「コンサルタントである私自身が相当の時間をかけてなんとかソリューションを導き出す」というスタイルから、「知識や考え方や進め方のフレームワークを提示して、対象製品への応用の入り口までをガイドして、その組織としてのソリューションはクライアント自身が導き出す」、という半セルフコンサルティングのスタイルに移行せざるを得なかったことが功を奏して、1~2ヵ月経過した時点で、前述したふたつの懸念は払しょくされました。

また、通常はカンターパートとして管理職や係長級の担当者をアサインしてもらうところを、学習意欲が高く、設計や働き方そのものにも先入観の少ない若手を起用していただいたおかげで、ワークショップにおいても多くの忌憚なきQ&Aやディスカッションをすることができました。その結果、これまでのどのプロジェクトよりも、「あ、この設計者は本当に理解しているな、本当にこれを自分のものにしたがっているな」と私自身が確信できる結果となりました。

実際にこの若手設計者は隔週ワークショップの間、せっせと自分の手と頭を動かして、なんとか自分たちの製品なりのソリューションを導き出そうとしていたようで、その姿が周りの同僚、そしてそのうち上司や部門長までが関心を示して、結果として部門全体でこの新しい設計・開発手法を取り入れていこうというモーメンタムができました。

■ 業界構造(トレンド/主要プレイヤー/バリューチェーン等)の知見
プロジェクトの性格上、業界全体や競合他社について、業界の方にありがたがられるような知識や経験を得たりするものではありませんでした。ただ、自分自身が他業界とはいえ、クライアントの多くのメンバーと同様に元機械設計・製品開発の経験があるため、当該製品の構造やしくみ、設計や開発の難しさへの理解は速かったと思います。

■ 関連する論文やブログ等があればURL
ありません

■ お役にたてそうと思うご相談分野
① 複数製品を開発・設計する際の、設計工数低減、共通化率向上、モジュール設計化に関連する一般的な方法論や考え方、具体的に組織で適用する場合の標準ステップ、さまざまな業界や製品での適用事例、組織への導入事例など
② 貴社での課題抽出のため、あるいは上記のような課題が生じている場合の、解決方法やそのためのアプローチに関するブレーンストーミングやディスカッションなど
③ 上記新しい群開発のアプローチをリード、展開していく人財の育成の方法など

■その他
地域: 埼玉県
役割: 大手業務機器メーカーの複数のラインアップ・世代モデルを包括的・効率的に開発・設計するめのパイロットプロジェクトチームにファシリテーター/専門家として参画し、モジュール化や共通化の手法の導入と仕組化を行う
規模: クライアント対象部門の社員数は100名程度

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氏名:開示前

技術系キャリアとしては、国立大学~大学院にて車両振動工学を専攻し、近い将来開業する中央リニア新幹線の共同研究を担当していました。その後、大手プラントエンジニアリングメーカーで国内外の製鉄プラント向けの設備・機械の設計・開発業務に8年間従事しました。

その後米国トップ10経営大学院で経営学修士(MBA)を取得し、帰国後は米系戦略コンサルティングファームの日本オフィス立ち上げ期にコンサルタントとして参画しました。おもに大手製造業(電機、精密、製薬など)のクライアント向けに研究開発マネジメントの方法論の提供と導入、組織統合時における研究・開発・設計部門インテグレーション、日米欧3極の研究開発部門の人事制度統一や新報酬制度導入、疾患領域ごとの組織横断的オペレーションや意思決定構造の確立などを8年間にわたりリードしました。

四大会計事務所のコンサルティング部門に統合後は、プリンシパルコンサルタント職から日本代表パートナー直属のCOOとして、週例取締役会の準備とファシリテーション、米国本社や日本支社とのインテグレーション業務、人事部長職(採用、評価、報酬、プロジェクトアサイン、教育)、その他バックオフィス(法務、倫理、ITなど)統括を4年間にわたり担当しました。


職歴

職歴:開示前


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