BioEffect Sensors (実施例)

エキスパート

氏名:開示前


4)これまで開発した BioEffect Sensors をご紹介します。
①NO分子を補足して電子を放出するFe3+-chelating polymer(PMP complex)
  PMP complex層を金電極上に形成し、そのポリマーを化学合成マトリックスでコートし、血 
管内皮細胞を播種・培養した。刺激物質に応答して内皮細胞が放出したNO分子を電流として検出する。試験物質の投与によるNO放出量の変化をモニターすることで、血管内皮細胞への傷害を計測できる。
Ref: Anal. Chem. 80(5) 1505-1511 2008.

②GaAs 2DEG-FET半導体
2DEG-FET の表面をTiO2スパッターで絶縁した後、表面を化学合成マトリックスでコートし、上皮細胞を播種・培養した。細胞が放出するプロトン及びH2O2に感応する。
Ref: Surf. Interface Anal. 40(3-4) 579-583 2008. 他2報

③LiTaOx SH-SAW chip
櫛形電極を、SiO2スパッターで絶縁した後、表面弾性波(SH-SAW)の伝搬面を、化学合成マトリックスでコートし、上皮細胞を播種・培養した。酸化的刺激に対して細胞-細胞間結合等が損傷し、その細胞骨格構造変化に呼応して、SH-SAWが変調した。
Ref: Ultrasonics 54(6) 1430-1438 2014.
  Sensors and Actuators A: Physical 200 162-167 2013.

これらの論文は、Researchmap (https://researchmap.jp/sBM_matrix) に upload して
あるので、ご覧になれます。
また、③についての詳細は、環境省終了成果報告書 https://www.env.go.jp/policy/kenkyu/suishin/kadai/syuryo_report/pdf/C-0803.pdf C-0803 i-xiv, pp1 - 92 2014年を、ご覧下さい。

5)コロンブスの卵
 培養皿で細胞を培養し、そこから蛋白質やmRNAを抽出して分析する。あるいは、マークした物質の挙動を、共焦点顕微鏡等で観測する。伝統的な方法論を否定するつもりはありませんが、個々の電子素子が持つ潜在的展開を放棄することになります。“電子素子上で細胞を培養する”というコペルニクス的展開をした結果、再構築した標的組織が示す生理的変化を、Real-Time & On-Line で追跡することが可能になりました。
 確かに、伝統的な方法に比べれば、個々の標的分子の挙動を微に入り細に入り計測とは行きませんが、最終的に我々が知りたい一点、“試験物質による生体影響は有るのか無いのか?”、“健康にとって、要監視なのか、それとも無害なのか?”について、明解な結論を得ることができます。Fast & First Alarming には最適です。
 これまでは、各種センサが発する情報量に十分対処できなかった経緯がありました。現代は、あらゆる電子機器がネットに繋がり、通信速度と容量が5G世代へと移行しつつあります。 AIの活用も踏まえながら、Sensor Business の新たな展開が幕を開けようとしています。自社の誇るセンサについて、一度ご検討されては如何でしょうか。

■その他
地域: 茨城県つくば市
役割: プロジェクトリーダー
規模: 国立環境研究所

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氏名:開示前

元々は、大気汚染物質の健康影響を研究する過程で、in vivo を模した精緻な肺胞上皮組織を in vitro で再構築し、生体影響評価に用いようとして、この分野の研究を始めたのがきっかけです。偶々、 de novo で形成された基底膜構造体を備える肺胞上皮組織が構築できたことで、培養肺胞上皮細胞による基底膜の形成に関するサイトカインの支配や間充織細胞の関与について、一連の研究を行いました。更に、ヒトrLN-10/HEK293 細胞を用いることで、上皮組織の一般形、 hLN-511 isoform の基底膜構造体が再現性良く作製できるようになりました。 この基底膜構造体を培養基質 (sBM:synthesized Basement Membrane substratum) に加工する技術を開発し、精緻な人工上皮組織を再構築する素材として使う研究や、未熟な幹細胞から成熟した機能細胞に最終分化させる一連の研究 (→→ functional hepatocyte, islet beta cell, ciliated cell, neuron) を進めました。
 これらの過程で、細胞培養に関する種々のトラブルに遭遇し、一つ一つ解決して現在に至っています。そんな経験が皆さんのトラブルシューティングに役立つことも有るのではと考え、今回登録することにしました。 論文の M&M に記載されたプロトコールに従って実施したつもりでも、上手く行かないのが常です。トラブルを自分で抱え込まず、年寄りの知恵を借りるつもりで、ご相談下さい。


職歴

職歴:開示前


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