医療用医薬品、特に抗がん剤ビジネスに新規参入する企業への助言について話せます

エキスパート

氏名:開示前


■ 具体的な経験の内容
スタートアップベンチャー企業との研究提携の経験、バイオシミラー抗体医薬品の技術導入、抗がん剤の事業化・開発企画
■ 実績や成果
バイオベンチャー企業への投資と事業運営管理手法の取得
日本で最初のバイオシミラー抗体医薬品の販売許可取得。
中国での肝臓がん臨床開発治験許可取得
■ そのときの課題、その課題をどう乗り越えたか
スタートアップバイオベンチャーへの投資:証券会社、銀行の信用調査、経営幹部の経歴、実際の研究計画と費用見積等、いわゆるDue dilligenceを初めて経験。ベンチャー企業の保有する技術関連特許、出口戦略の事前調査が重要
バイオシミラー抗体医薬品:化学薬品会社では生物医薬品の開発販売に必要な社内資源が皆無の状態であった。専門家の社外からの雇用と海外の専門メーカの情報収集、生物製剤の認可基準の調査等を実施。技術導入した案件を短期間で開発し、販売許可を取得。全く経験の無いバイオシミラー抗体医薬品の開発ではあったが、全ての担当者が本気で取り組んだことが成功に結び付いた。
中国での新規抗がん剤の事業化企画:日本で販売している肝臓がん治療薬を中国で事業化できないか、パートナー選択を含め、基盤調査を実施しながら、中国での治験許可取得を進めた。2製品の内、1製品の治験許可を取得。中国の審査機関、製品の品質試験機関、仲介した中国の受託企業も含め言語、商習慣の相違からくる意思疎通に関して苦労した。中国の審査、開発システムが短期間に劇的に変わったこともあり、実際の開発には進められなかった。 
■ 業界構造(トレンド/主要プレイヤー/バリューチェーン等)の知見の有無
1.業界トレンドの最重要課題は、薬価の毎年改定。従来2年ごとの改定が、中間年改訂が導入され、定着するかもしれない。これにより、新薬メーカもジェネリック企業も収益悪化で苦しんでいる。海外大手企業も日本を国際共同試験に組み込まず、中国を入れる傾向があり、日本市場の空洞化が懸念されている。日本市場は世界の7%未満(過去は10%)
2.日本大手製薬企業12社は、海外市場での売上が65%を超えている。新薬の開発も海外先行が定着しつつある。
3.世界市場では、抗がん剤開発が中心で非常に競争が激しく、また、従来の低分子化合物ではなく、抗体医薬品を始めとした生物製剤開発が主流。更に免疫チェックポイント阻害剤の成功に続き、類似の免疫チェックポイント阻害剤の開発、血液癌でのCAR-T療法に加え、固形腫瘍での遺伝子治療開発が盛んである。
4.欧米の新薬シーズは、大学、研究機関、ベンチャー企業からのものが大半を占めるが、日本では製薬企業が創薬シーズとなっているのが大半。日本政府もコンソーシアム、オープンイノベーションを充実させ、産学官一体となった創薬に力を入れている。京都大iPS細胞をベースにした再生医療や疾患原因研究は典型例。
5.ヘルスケア分野にIT, AI, Wearable device, SaaSが入ってきており、モノづくりから情報提供改革へと変革中。
■ 関連する論文やブログ等があればURL
株式会社矢野経済研究所発行
1)バイオシミラー抗体医薬品の開発~がん分子標的バイオシミラー開発と課題~(2017年8月発行)
https://www.yano.co.jp/market_reports/R59300600
2)創薬における探索資源の変遷とオープンイノベーション(2018年1月発行)
https://www.yano.co.jp/market_reports/R59301500
■ お役にたてそうと思うご相談分野
1.海外の中小製薬企業の日本進出に際しての事業化プランのアドバイス
2.大学、研究機関の創薬資源の事業化へのアドバイス
3.ヘルスケアビジネスに新規参入しようとする企業へのアドバイス

まずはお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。

■その他
地域: 日本(東京)、韓国(インチョン)、中国(北京、上海)、米国(カリフォルニア)
役割: 臨床開発部長、プロジェクトマネージャー
規模: 全社5000名、売上2,000億円 医薬事業1000人

プロフィール 詳細を見る


氏名:開示前

抗がん剤ビジネスを中核とする、日本化薬㈱にて、臨床開発、薬事、開発企画、研究企画等の開発畑中心に従事しました。創薬初期テーマでは、米国ベンチャーとの共同研究、投資事業、開発段階ではがん関連品目の導入開発を経験しています。
2008年から2014年、日本化薬(株)医薬事業本部企画部参事として、事業計画策定と事業開発を担当。化学品製造会社に生物製剤をラインアップすべく技術導入をし基盤を築きました。導入したインフリキシマブ製剤のバイオシミラー承認を見届け、退職しております。手掛けたバイオシミラーは2021年度に売上100億円を達成しております。退職後、市場調査会社の矢野経済研究所様より、事業開発担当時代の経験をまとめた1)バイオシミラー抗体医薬品の開発~がん分子標的バイオシミラー開発と課題~(2017年8月)、2)創薬における探索資源の変遷とオープンイノベーション(2018年1月)を発刊頂きました。
2016年よりコンサルタントとして、日本におけるバイオシミラー事業参入、新規事業参入者への日本の医療・保険制度、薬価制度・流通制度や供給体制(CMO、CDMO)など、日本の医療事情をベースに顧客の支援活動をやっております。また昨今かなり本格化している遺伝子治療を始めとした新規モダリティ製品開発やコロナ禍で始まっている分散型治験と必要となる電子媒体の利用促進にも興味を持っています。
更に、日本製薬工業協会アジア部会での活動をベースに、引き続き、中国でのビジネスや海外の研究開発におけるエコーシステム確立に関心を持っております。


職歴

日本化薬株式会社

  • 医薬事業本部企画部参事 2008/7 - 2014/12

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