中小企業における事業承継の経験について話せます

エキスパート

氏名:開示前


2014年に親族から事業承継を行った経験談

事業承継は金融知識を主とした多面的な知識が必要となります。
事業承継で特に頭を悩ませた事項は下記になります。

・相続人間の問題
私は孫の立場でした、被相続人の配偶者と娘、息子がいました。
以前より関係は悪く意思決定に多くの時間を費やしました。
相続人に不動産移転登記を行うのに5年の歳月を費やしました。

・会社名義株の問題
実際には出資をしていなにもかかわらず税務署面に株主として名前だけが記載された
名義株の問題がありました。
過去の事実関係を確認するのは非常に大変です。

・金融機関の有利子負債の連帯保証の問題
金融モラトリアム(会社代表者の個人連帯保証)により
会社の負債に対して個人の連帯保証がないと思いましたが、
実際は違い個人の連帯保証を求められました。

・承継した際の従業員が私に対する考え
事業承継の際には従業員の本心を聴く事が非常に重要だと思います。

・会社の財務内容(役員貸付の返済、退職金の支払)
事業承継をした当初、役員貸付は2,000万円が残っていました。
幸いにも会社で生命保険に加入していたためそれを原資として
返済と退職金を相続人にさせて頂きました。

・従業員の気持(将来的にどうして行きたいか)
この部分は本当に難しい判断でした、大手さんの下請けを担っておりましたので、
被相続人が亡くなっても仕事は継続的に発生していました。
亡くなってから1ヶ月位は方針が決まっていない中で業務は実施しておりました。
最終的には従業員とお話をさせて頂き、「続けたい」と言う言葉を受け
事業を継続した決心しました

・従業員への責任(家族を持っている方が殆ど)
この部分は本当に悩みました。小さな会社だからと言っても
従業員の方、それぞれの人生、家族がいます。
結果的に継続を決断しましたが、私にも家族がいた事で
関係者の方のために頑張らないといけないと思ったのがきっかけです。

・現在の企業の立ち位置(将来的に事業性があるのか)
非常に運が良かったのですが、関連している会社の社員であった方が
年齢的に退職する年齢を迎えていました。
所属する会社も今後の方針などを経営が決めかねている中で、
結果的にその方が当社のお手伝いをする事になりました。
そのお陰で当社の売り上げは3倍になり安定し始めました。

・承継できる(自身の現在の仕事の状況)環境
承継した時は別事業も含めて、まだまだ過渡期の状況で非常に厳しい状況でした。
事業承継をした会社は利益が出ていなかったので毎月の役員報酬は10万円だけ頂いておりました。
そして自身が行っていた事業は±0の状況でした。

・他の業者との関係
地方の中小企業で自動車産業の事業承継でした。
大手の事業者産業の下には下請けの組合(部会)の様な組織がありました。
当初3年位は外様に対して大先輩方が意識をしていたと思いますが、
業務を継続してきた中で反対に頼りにされるようになったと感じています。
懸命に行う事が重要だなと思った瞬間でした。

・保有資産のリストラクチャリング(遊休資産、不動産などの処分)
この部分は金融に密接に絡み合うと思います。
BSの資産を見直し、有利子負債(連帯保証をしたくない)を返済するために
会社が保有する事務所と土地を別会社に移転しました。

・運営経費の見直し
毎月の固定費に無駄がないかを確認し、削減できた分を
従業員の給与に転嫁させて頂きました。

主な事業
機械設備保守、製作事業
●工場設備機械総合メンテナンス
●大型機械の付帯工事一式
●コンベア設計・製作
●油圧・エア排管製作、メンテナンス
●安全柵・安全カバー加工、製造
●架台製作
●金物各種製作

築炉事業
●耐火モルタル、キャスタブル耐火物、プラスチック耐火物、鋳物用耐火物の製造・販売
●耐火レンガ等の仕入、販売
●築炉・炉メンテナンス
●工業炉の設計・製作
●工業炉の定期診断

質問:いつごろ、何年くらいご経験されましたか?
: 2014年2月から現在
質問:その時どのような立場や役割でしたか?
: 代表取締役に就任し当初、役員貸付、有利子負債、累積損失が残っていた状態でしが現在は無借金で経営をしてきております。
質問:一番誇りに思う成果はなんでしたか?
: 事業承継後、役員貸付の返済、退職金の支払、有利子負債の返済、引継ぎ当初の売上高の約4倍にまで成長させる事ができ、毎年純資産が増加しております。
質問:この分野は今後どうなると思いますか?
: 事業承継は今後益々増加して行くと思います。それにも関わらず承継者不在や承継候補の業務への理解度など難しい状況であるのが現実です。

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氏名:開示前

1979年生まれ
不動産賃貸、売買、管理、不動産投資ファンド業務経験
個人事業、事業承継、会社経営の業務経験、資産運用会社保有

保有資格
宅地建物取引主任者
不動産証券化協会認定マスター 
証券アナリスト
賃貸不動産経営管理士
全国経理教育協会簿記上級
日本商工会議所簿記2級
国際会計検定(BATIC)Accountant Level
証券外務員2種

税理士試験「簿記論」合格

職歴
2002~2005年

〇不動産の賃貸・売買仲介業務に従事

営業所の専任の取引主任者に従事 
法人・個人に対する賃貸営業(住宅)
入居者の調整

個人の方への賃貸営業及び重要事項説明の実施

〇高級不動産特化型の管理業務に従事

入居時の立会い(アプライアンス使用説明・共有部説明等)
退去時の敷金清算業務(バリューアップ提案・返還敷金の交渉)
入居中のトラブル処理(雨漏れ対処・設備故障に対する業者手配)
空室対策(オーナーに対してリーシング提案・リニューアル工事等の提案)
マンスリーレポート(月に1度オーナーへの収支報告)
新規管理案件の賃料査定、状況調査

港区を中心とした超高級マンションの管理業務に従事。富裕層入居者に対してのクレーム対応、修繕対応手配、
物件オーナーへの空室の原状回復提案、内装業者手配、収支報告。

2005~2009年

〇不動産ファンド業務に従事

ファンド購入物件に関するデューデリジェンス業務
ファンド証券化におけるドキュメンテーション業務
ファンド組成におけるレンダー・信託銀行等の選定及び条件の交渉
管理会社の選定、管理内容の策定及び条件交渉
ファンド保有物件の収支計画の策定及び期中の確認
ファンド保有物件の売却業務
不動産証券化におけるスキームの策定

上場企業グループのアセットマネージメント会社にて従事
1ヶ月間の間にエクイティ10億、デット40億を利用し都内近郊のレジデンスを中心とした物件を毎月の5物件程度の
アクイジション業務。銀行、信託銀行との条件等の打ち合わせ、鑑定会社・ER会社との打ち合わせ、
その他、法務関係を含めたデューデリジェンス業務

サブプライムショック以降、償還期限を迎えるファンド物件のディスポジション業務に従事
レジデンシャルの収益物件を中心として約400物件(2,000億円規模)の購入、運用、売却の一連の業務に従事
邦銀のデットを毀損せずに返済した事を目途に退社

2009~現在

〇ITと不動産業務の融合

IT化が進まない不動産市場の中で、今では一般的になった「仲介手数料無料」の賃貸サイトの立上、運用のコンサルティング等、IT業務を駆使して不動産会社への企画、運用、助言業務を経て、不動産大家さんへ不動産価値「最大化」の御提案、破産管財案件の売却アレンジ業務に順次

賃貸管理業務を主とした不動産投資全般のアドバイザーとして従事
業務提携先は不動産業者、弁護士、不動産鑑定士、司法書士、税理士等で不動産に発生する業務サービスをワンストップ提供

HP:
日本AMサービス
http://japan-am-service.com/

次世代のための賃貸経営情報~Reibee~
http://reibee.japan-am-service.com/

〇自動車関連製造業の事業承継

2014年~
富士市にある日産系列のジャトコ社の下請会社を事業承継し「ものづくり」産業の経営者として従事
HP:http://sankikou.co.jp/

学歴
慶應義塾大学経済学部在学中 2021.10.31現在105単位取得済
「不動産バブルとはいったい何か?」という疑問に対しての答えを見つけるべく、通信教育にて大学に在学しております。


職歴

株式会社Capital Protection

  • 代表取締役 2015/4 - 現在

サン機工株式会社

  • 代表取締役 2014/2 - 現在

日本AMサービス

  • 代表 2011/2 - 現在

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